- 天気:曇り
- 気温:20度
- 観客:不明人
450SX
450SX ムスキャンが今季初優勝! 首位ウェブがタイトルに王手!
大詰めを迎えた2021シーズンに、ピットボード『L2』が出された。第16戦、第17戦が行われるのは、ソルトレイクシティのライスエクルズ・スタジアム。今大会の250SXは、2ヶ月ぶりの再開となるイースト第8戦、そして来週は東西混走レース、イーストウエスト・ショーダウンが行われる。
ライスエクルズ・スタジアムはユタ大学の屋外競技場で、2002年に冬季オリンピックの開会式と閉会式が行われた場所だが、海抜1,400mという高地にあるため、気圧がマシンセッティングとライダーの体調に影響を及ぼしやすい。もう一つの大敵は不安定な空模様。過去には雪混じりの雨が降る中でのレースや、辛うじて晴れたものの前夜の降雪で氷点下になった大会もあった。昨年はCOVID-19パンデミック対応策として7連戦が集中開催されたが、そのうち1戦はマディコンディションだった。
今回のコースは、フィールドのサイズがフットボール用で狭いためレイアウトに自由度が少なく、比較的コンパクトなものになった。曇り空の下で土の乾きが遅く、しっとりとした路面にはワダチが発生しやすい個所があった。リズムセクションやフープスなどの難易度は高めで、クオリファイセッションでは転倒が多発した。予選最速は、450SX=46秒980=イーライ・トマック(カワサキ)、250SX=47秒564=クリスチャン・クレイグ(ヤマハ)という結果になった。
450SXのメインレース(20分+1周)では、ケン・ロクスン(ホンダ)がホールショットを取り、マービン・ムスキャン(KTM)、ジェイソン・アンダーソン(ハスクバーナ)、クーパー・ウェブ(KTM)が続いた。序盤の5分を経過するうちに、1~2位のマージンは3秒、2~3位も3秒ほどに広がったが、4位ウェブの背後にはマルコム・スチュワート(ヤマハ)、チェイス・セクストン(ホンダ)が迫った。
タイトル争いが注目される局面だが、ポイントリーダーのウェブに対し、16点ビハインドで追いかけるロクスンが優位なのは、客観的に歓迎すべき状況である。ウェブは目の前のアンダーソンを攻めあぐね、レース中盤に差しかかっても4位からポジションアップできないままだった。やがて、アンダーソン、ウェブ、スチュワートが接近し三つ巴のバトルに発展したが、13周目にウェブが抜け出して3位に浮上した。
後半になるとロクスンのリードが1秒台まで減少し、風雲急を告げる展開に。果たして15周目にはロクスンが単独転倒を喫し、5位に後退してしまった。先頭に立ったムスキャンは、ウェブの追撃を受けながらも僅差でトップチェッカー。今季初優勝を遂げた。ロクスンはさらにポジションを落とし、6位でフィニッシュした。
Photo: Feld Entertainment, Inc.
450SXResult
順位 | 選手名 | チーム | メーカー | タイム | |
---|---|---|---|---|---|
1位 | 25 M・ムスキャン | Red Bull KTM | KTM | 20:59.534 | |
2位 | 2 C・ウェブ | Red Bull KTM | KTM | +00.326 | |
3位 | 27 M・スチュワート | Monster Energy Star Racing | Yamaha | +10.463 | |
4位 | 14 D・フェランディス | Monster Energy Star Racing | Yamaha | +15.705 | |
5位 | 23 C・セクストン | Team Honda HRC | Honda | +17.099 | |
6位 | 94 K・ロクスン | Team Honda HRC | Honda | +18.387 |