- 天気:晴れ
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- 観客:47,043人
450SX
続出するクラッシュを尻目にトマックが首位独走!
フロリダからミシガンへ…。スピードウェイから屋内スタジアムへ…。スーパークロスは1ラウンド進む度に表情を変える。今週末の会場は、デトロイトのダウンタウンにあるフォード・フィールド。折からの寒気は氷点下を記録したが、館内では熱戦が繰り広げられた。
この地域のスーパークロスとしては、デトロイト郊外のポンティアック・シルバードームで開催されてきた歴史があり、観客席の一部に土を盛ったアップダウンが名物だった。フォード・フィールドが開場した後も、この人気セクションが小規模ながらも踏襲されてきたが、2019年以降は観客席を利用したコースは廃止されている。長方形のフットボール用フロアに限定されたため、今回のレイアウトは非常にタイトでラップタイムが短いコースになった。
最もユニークなセクションは、アウト側を高くイン側を低く設定した、2車線のエレベーテッドコーナー。当地では3年前にも長いスプリットレーンが採用されるなど、凝った演出が施される傾向がある。粘土をミックスした土質は概ねグリップが良好だったが、ベースに滑りやすい硬質土があり急激にトラクションを失うスポットもあった。また一部には小石や煉瓦の破片など、異物が散乱する箇所もあった。
タイムクオリファイでポールポジションを獲得したのは、450SX=マルコム・スチュワート(ハスクバーナ)43秒568、250SX=ジェット・ローレンス(ホンダ)43秒856。レースでは周回数の増加によって、ギャップやワダチで路面が荒れることが予想された。
450SXのメインレース(20分+1周)では、ジャスティン・ボーグル(スズキ)が好スタートを切って、オープニングラップを引っ張った。3周目にはジャスティン・バーシア(ガスガス)、6周目にはジェイソン・アンダーソン(カワサキ)とリーダーが入れ替わった。序盤のトップグループは、僅差の中に数台がひしめく構成。その混戦をかき分けて、スタート8位だったイーライ・トマック(ヤマハ)が這い上がって来る。7周目3位、8周目には2位まで躍進したトマックは、先頭を行くアンダーソンをテールトゥノーズで追いかけた。
レース時間のハーフウェイポイントを迎えた13周目、トマックがアンダーソンを捉えてトップに躍り出る。その後も2台のペースは衰えを見せず、3位以下に4~5秒差をつけて快走した。アクシデントが発生したのは17周目。4位のクーパー・ウェブ(KTM)がジャンプをミスしたところに、直後にいたチェイス・セクストン(ホンダ)がクラッシュしてしまった。セクストンはリタイアしたが、ウェブは痛めた左手を使わずに右手だけで3周ほどスロー走行した後にパドックへ引き上げた。18周目にはアンダーソンが転倒リタイア。21周目にはディラン・フェランディス(ヤマハ)もレースを断念した。
トップライダーの相次ぐ脱落もあって、上位はトマック、スチュワート、バーシアの順でチェッカーを受けた。アーリントン、デイトナ、デトロイトと3連勝を飾ったトマックが、ポイントリーダーのポジションを固めた。ランキング2位のアンダーソンが今回21位に終わったため、トマックの貯金は42点となった。
Photo: Feld Entertainment, Inc.
450SXResults
順位 | 選手名 | チーム | メーカー | タイム | |
---|---|---|---|---|---|
1位 | 3 E・トマック | Monster Energy Star Racing | Yamaha | 21:04.273 | |
2位 | 27 M・スチュワート | Rockstar Energy Husqvarna | Husqvarna | +03.556 | |
3位 | 51 J・バーシア | Troy Lee Designs Red Bull | GASGAS | +05.606 | |
4位 | 25 M・ムスキャン | Red Bull KTM | KTM | +24.992 | |
5位 | 10 J・ブレイトン | Smartop Motoconcepts | Honda | +36.733 | |
6位 | 62 V・フリージー | Smartop Motoconcepts | Honda | +41.213 |