- 天気:晴れ
- 気温:日中17度
- 観客:不明人
450SX
トマックが2年ぶり2度目のタイトル獲得! ダンロップ13連覇達成!
マイルハイ(標高1マイル=1,609メートル)の異名を取るデンバーにスーパークロスが戻ってきたのは、地元コロラド州出身のヒーロー、イーライ・トマック(ヤマハ)の人気によるところが大きい。2019年のデンバーでは、トマック(当時カワサキ)の優勝にスタジアムが興奮の坩堝と化したが、今回はシリーズチャンピオン決定戦という最高の巡り合わせになった。
前戦に続きデンバーでも日中開催が実施されたが、タイムスケジュールは早朝からのプラクティスを経て、13時~16時にレースが行われる6時間繰り上げバージョン。タイムクオリファイでは、450SX=チェイス・セクストン(ホンダ)44秒624、250SX=ハンター・ローレンス(ホンダ)45秒252がトップだった。
フットボール用フィールドに作られたコースの障害物構成は標準的だったが、非常に滑りやすいハードパックが難題となっていた。オープンエアスタジアムでは、日差しや風によって路面の乾燥が進む。粘土の含有量が多いことも、硬化を早める要因の一つ。土曜は穏やかな晴天だったが、金曜はコース脇のクラッシュパッドが吹き飛ばされるほどの強い風で、砂塵が舞うコンディションだった。トップライダーの中には、ハードパックにおけるトラクション向上を狙って、MX33(ソフト路面用タイヤ)のブロックにグルービングを施す者もいた。
450SXのメインレース(20分+1周)は、セクストンのホールショットで幕を開けた。トマック、ジェイソン・アンダーソン(カワサキ)、マルコム・スチュワート(ハスクバーナ)が続き、オープニング早々激しいトップ争いが始まる。3周目にセクストンが転倒すると、リーダーはトマックに入れ替わったが、背後で機をうかがっていたアンダーソンが、6周目にトマックを攻略。トップに立ったアンダーソンのマージンは、すぐに安全圏まで広がった。
トマックには43ポイントの貯金があったので、無理な争いをする必要がなかった。レース中盤の11周目にはスチュワートに先行を許し、17周目にはスタート7位だったマービン・ムスキャン(KTM)にも3位の座を譲った。ラスト3周には転倒後9位から挽回してきたセクストンにも抜かれたが、タイトルを確信したトマックは余裕のペースで周回を続けた。こうしてアンダーソンを先頭に、スチュワート、ムスキャン、セクストンが単独走行の後にフィニッシュ。5位でチェッカーを受けたトマックが、地元ファンの前で2年ぶりに王座へ返り咲いた。
なおトマックのチャンピオンシップによって、ダンロップはシリーズタイトル13連覇を達成している。
Photo: Feld Entertainment, Inc.
450SXResults
順位 | 選手名 | チーム | メーカー | タイム | |
---|---|---|---|---|---|
1位 | 21 J・アンダーソン | Monster Energy Kawasaki | Kawasaki | - | |
2位 | 27 M・スチュワート | Rockstar Energy Husqvarna | Husqvarna | - | |
3位 | 25 M・ムスキャン | Red Bull KTM | KTM | - | |
4位 | 23 C・セクストン | Team Honda HRC | Honda | - | |
5位 | 3 E・トマック | Monster Energy Star Racing | Yamaha | - | |
6位 | 1 C・ウェブ | Red Bull KTM | KTM | - |