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450SX
ディフェンディングチャンピオンのトマックがアナハイム1初優勝!
モンスターエナジーAMAスーパークロスのキックオフ戦が、聖地アナハイムのエンジェル・スタジアムで開催され、期待に満ちた'23シーズンが幕を開けた。アメリカではこれまでもドラスティックな改革が実施されてきたが、今季はAMAスーパークロスとAMAプロモトクロス(ナショナル)のレギュラーシーズンに、スーパーモトクロス(SMX)が追加されることになった。インドアとアウトドアの要素を融合したコースで、プレーオフ2戦(9月9日/シャーロット、9月23日/ジョリエット)、最終戦(10月14日/ロサンジェルス)が行われ、SMXワールドチャンピオンが決まる。アメリカのメジャースポーツで定着している、ポストシーズン制に倣ったフォーマットだ。
今大会のコースレイアウトには、2016年のアナハイム1で採用されていたユニークなセクションが復活した。スタート地点の中央に設けられたテーブルトップである。後方からジャンプする着地点は以前は平らだったが、今回はストレートの中程までフープスが配置された。スタート時には左右に分断されたゲートから飛び出し、1コーナー手前で合流するスプリットレーンとなる。アウト側からでもスピードを乗せてホールショットを取れそうな、公平で絶妙なレイアウトだと言えた。
アナハイムでは火曜から木曜にかけて断続的な降雨があり、土質は水分を含んだソフトなものになった。金曜に予定されていたプレス向けのデモンストレーション走行は、路面を守るために中止された。レース当日は概ねドライコンディションになったが、硬化した表面の下層やコース脇にはマディな部分が残った。タイムクオリファイでポールポジションを獲得したのは、450SX=チェイス・セクストン(ホンダ)59秒785、250SX=オースティン・フォークナー(カワサキ)1分00秒595。1分を切ったのは、セクストンだけだった。
450SXのメインレース(20分+1周)は、コルト・ニコルズ(ホンダ)のホールショットで幕を開ける。1~2コーナーでは激しい競り合いが発生し、ジャスティン・バーシア(ガスガス)、イーライ・トマック(ヤマハ)、ケン・ロクスン(スズキ)らが前に出た。4周目にはバーシアがクラッシュ。替わってトップに立ったトマックも、9周目の転倒により6位まで後退してしまった。
ハーフウェイポイントからのリーダーは、マルコム・スチュワート(ハスクバーナ)、さらにセクストンと目まぐるしく入れ替わる。そして終盤になると、挽回してきたトマックがセクストンの背後に迫った。一時は3秒ほどのリードを保持していたセクストンだが、ミスでペースが乱れた際に詰め寄られ、18周目に逆転したトマックが優勝した。2位にはオープニングラップ10位から這い上がった、クーパー・ウェブ(KTM)。ラスト2周で抜かれたセクストンは、3位でフィニッシュした。スロースターターとして知られるトマックだが、アナハイム1における勝利は今回が初めてである。
Photo: Feld Entertainment, Inc.
450SXResults
順位 | 選手名 | チーム | メーカー | タイム | |
---|---|---|---|---|---|
1位 | 1 E・トマック | Monster Energy Star Racing | Yamaha | 22:02.425 | |
2位 | 2 C・ウェブ | Red Bull KTM | KTM | +02.778 | |
3位 | 23 C・セクストン | Team Honda HRC | Honda | +04.350 | |
4位 | 14 D・フェランディス | Monster Energy Star Racing | Yamaha | +05.921 | |
5位 | 94 K・ロクスン | Progressive Insurance Ecstar | Suzuki | +11.147 | |
6位 | 45 C・ニコルズ | Team Honda HRC | Honda | +25.203 |