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- 観客:不明人
450SX
トマックが今季6勝目を挙げ、ウェブと同点首位!
オープンエアのルーメン・フィールドで開催されるシアトルSXには、雨に翻弄されてきた歴史がある。コースコンディションを振り返ってみると、'22年ドライ(小雨)、'21年不開催、'20年不開催、'19年ドライ、'18年マディ、'17年マディ…という状況だ。気象データによると、シアトルにおける1~3月の降雨日は月平均15日前後で、2日に1度は雨という確率だ。レース開催日が好天だったとしても、コース作りの途中で雨に降られると、路面が乾ききらないことが多い。
シアトルの天候を熟知している主催者は、早めにコースを完成させて防水タープで保護する策を講じるようになった。今回は金曜夜の降雨をしのぐため、コースは土曜の朝まで覆われていた。下見の段階ではジャンプの谷間などの低地がウェットだったが、昼過ぎからのクオリファイングセッションを経て、夜のレースまでには概ねドライコンディションになった。
今回のコースレイアウトは、長いスタートストレートが特徴的だ。フットボールフィールドの120ヤード(約110メートル)をフルに活用した長さがあり、どのゲートからでもホールショットを狙えそうだった。タイムアタックでは、路面状況が良くなったセカンドセッションでの勝負となった。450SX=チェイス・セクストン(ホンダ)50秒704、250SX=ジェット・ローレンス(ホンダ)51秒027、いずれも馴染みのポールシッターが本領を発揮した。
450SXのメインレース(20分+1周)では、ケビン・モランズ(KTM)がホールショットを決めたが、オープニングラップ途中で転倒。セクストンがトップに立ち、ケン・ロクスン(スズキ)、イーライ・トマック(ヤマハ)、アダム・シアンサルーロ(カワサキ)、クーパー・ウェブ(KTM)が続く上位陣になった。セクストンがリードを広げる一方、セカンドグループでは激しいポジション入れ替えの末、6周目にはトマックが2位に落ち着いた。
ハーフウェイポイントまでは、トップを走るセクストンがレースを掌握したかに見えたが、11周目の転倒によって4位に後退。優勝候補には、トマックとウェブが名乗りを上げた。ランキング首位を争う両者だったが、今大会ではトマックが終始2~3秒差を保ち、ウェブをリードした。終盤になると、ジャスティン・バーシア(ガスガス)が3位に躍進。さらに上位に迫る勢いもあったが、ポジションアップはここまで。トマックが今季6度目の優勝を飾り、ウェブ、バーシアがポディアムの両脇に立った。この結果、ポイントスタンディングでは、トマックとウェブが同点首位となっている。
Photo: Feld Entertainment, Inc.
450SXResults
順位 | 選手名 | チーム | メーカー | タイム | |
---|---|---|---|---|---|
1位 | 1 E・トマック | Monster Energy Star Racing | Yamaha | 21:00.025 | |
2位 | 2 C・ウェブ | Red Bull KTM | KTM | +04.798 | |
3位 | 51 J・バーシア | Troy Lee Designs Red Bull | GASGAS | +05.466 | |
4位 | 21 J・アンダーソン | Monster Energy Kawasaki | Kawasaki | +14.721 | |
5位 | 23 C・セクストン | Team Honda HRC | Honda | +17.219 | |
6位 | 94 K・ロクスン | Progressive Insurance Ecstar | Suzuki | +21.673 |