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450SX
トマックvsウェブの同点決戦はトマックに軍配!
フェニックス(グレンデール)のステイトファーム・スタジアムは、ダラス(アーリントン)のAT&Tスタジアムとともに、トリプルクラウンの開催地として定着している。短いインターバルで決勝が6レース(250SX×3、450SX×3)立て続けに行われるフォーマットなので、コースとパドック間のスムーズな導線や、悪天候に強いリトラクタブルルーフを備えている点がその理由だろう。
当地はスーパークロス会場の中で、最もフロア面積が広いスタジアムとして知られている。アメリカンフットボールのフィールドは約110メートル×約49メートルだが、ステイトファーム・スタジアムでは片方のエンドゾーン側が可動式スタンドなので、撤去するとかなり広いスペースができる。スーパークロスでは、この観客席がU字型になるコンフィギュレーションで運用されるので、一般的なスタジアムをはるかに凌ぐ広さを生かせるのだ。
今回は1コーナーまで約110メートルのストレートを設けてもなお、スタートラインの裏側にフィニッシュジャンプを配置できる余裕がある。長さと広さに恵まれたレイアウトだが、ハードパックでワダチの少ない路面状況もあって、1周1分弱のハイスピードコースになった。クオリファイングセッションでの最速タイムは、450SX=チェイス・セクストン(ホンダ)56秒248、250SX=ジェット・ローレンス(ホンダ)56秒930。常連がポールポジションを占めた。
450SXのメインレース1(12分+1周)は、イーライ・トマック(ヤマハ)のホールショットで始まった。その背後にはクーパー・ウェブ(KTM)が続き、トップ争いは多くが願っていた形となった。今大会にはトマックとウェブが同点首位で臨んでいて、両者がレッドナンバープレートを装着していたからだ。トマックが逃げれば、ウェブが追い詰める。2台の間隔は1秒強の差で推移したが、最終的にはトマックが1.5秒のリードでウェブを振り切った。3位ジャスティン・バーシア(ガスガス)、そしてチェッカー目前でケン・ロクスン(スズキ)をかわしたセクストンが、僅差の4位争いを制した。
メインレース2では、セクストンがホールショットを決めた。トマック、ロクスン、ジェイソン・アンダーソン(カワサキ)、ウェブが続いてトップグループを形成。序盤は接戦だったが、ハーフウェイポイント辺りからセクストンのリードが顕著となり、終盤はトマックに対し4秒リードを保って逃げ切った。注目のウェブは、レース後半になってバーシアに先行されたが、激しいバトルの末に最終ラップで逆転して5位に入った。
メインレース3では、ホールショットのコルト・ニコルズ(ホンダ)をかわし、トマック、バーシア、セクストンがトップスリーを占めた。5周目には4位に浮上してきたアンダーソンが転倒し、そのスポットにウェブが収まった。トマックとバーシアは、1秒差を競うバトルを繰り広げ、セクストンを引き離して行く。終盤までポジションに変動はなく、トマック、バーシア、セクストン、ウェブの順でチェッカーフラッグが振られた。
3レースの総合結果は、優勝トマック(1位/2位/1位)、2位セクストン(4位/1位/3位)、3位バーシア(3位/6位/2位)、4位ウェブ(2位/5位/4位)。トマックが単独ポイントリーダーとなり、ウェブは7点差の2位に後退している。
Photo: Feld Entertainment, Inc.
450SXResults
順位 | 選手名 | チーム | メーカー | ×3レース順位 | |
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1位 | 1 E・トマック | Monster Energy Star Racing | Yamaha | 1/2/1 | |
2位 | 23 C・セクストン | Team Honda HRC | Honda | 4/1/3 | |
3位 | 51 J・バーシア | Troy Lee Designs Red Bull | GASGAS | 3/6/2 | |
4位 | 2 C・ウェブ | Red Bull KTM | KTM | 2/5/4 | |
5位 | 94 K・ロクスン | Progressive Insurance Ecstar | Suzuki | 5/3/5 | |
6位 | 9 A・シアンサルーロ | Monster Energy Kawasaki | Kawasaki | 7/7/7 |