- 天気:晴れのち雷雨
- 気温:日中21度~深夜16度
- 観客:不明人
450SX
雷雨に襲われマディと化したレースをバーシアが制す!
スーパークロス史に残るマディレースは数多くあるが、今大会がその仲間入りを果たし、後々まで語り継がれることは間違いないだろう。夜遅く雷雨になる可能性は、天気予報で周知されていた。昼間の公式練習からナイトプログラムのラストチャンスまでは無事だったが、懸念はイーストラザフォードの上空が最後まで持ち堪えられるかどうかという一点に尽きた。
250SXメインのスタート直前に、雨が降り出していなかったにもかかわらず進行が中断されたのは、ライダーと観客も含めた全員を屋内に待避させるためだった。果たして西の空から近づいてきた雷雲が通り過ぎるまで、スケジュールは約1時間半のディレイとなった。オープンエア構造のメットライフ・スタジアムは、悪天候を見越した対策に長けている施設だが、今回に限っては為す術もなく、コース全周が水浸しとなってしまった。
日中、好天下のクオリファイでは、50秒を切るラップタイムが出ていた。各クラスのポールポジションは、450SX=ジェイソン・アンダーソン(カワサキ)47秒707、250SXイースト=ハンター・ローレンス(ホンダ)48秒701、250SXウエスト=ジェット・ローレンス(ホンダ)47秒895。しかし、雷雨でマディコンディションと化した決勝では、1分弱にペースダウン。レース時間は3分ずつ短縮された。
450SXのメインレース(17分+1周)は、チェイス・セクストン(ホンダ)のホールショットで始まった。だが、マディコンディションによってポジションは流動的で、ジャスティン・バーシア(ガスガス)、ケン・ロクスン(スズキ)とリーダーが入れ替わる。激しい競り合いの中で、バーシアと接触したセクストンは8位まで後退した。オープニングラップの上位は、ロクスン、バーシア、イーライ・トマック(ヤマハ)。このトップスリーが後続を大きく引き離し、5周目にセクストンが4位まで挽回したときには、20秒以上の差がついていた。
コースコンディションは全体的にマディだが、ジャンプの谷間などの低地には水たまりができた。盛り土の多いコーナーには深いワダチが発生し、ワダチの底には土の下に敷き詰められた合板が露出する部分もあった。泥で滑ったかと思えば、ところによっては木で滑るというトラクションの変化がライダーを悩ませた。7周目には、バーシアがロクスンをかわしてトップに躍り出た。その後ロクスンの転倒もあって、2位にはトマックが浮上したが、15~16秒のリードで独走したバーシアが今シーズン初優勝。同一周回に残ったのは、2位トマック、3位ロクスン、4位セクストンまでだった。
Photo: Feld Entertainment, Inc.
450SXResults
順位 | 選手名 | チーム | メーカー | タイム | |
---|---|---|---|---|---|
1位 | 51 J・バーシア | Troy Lee Designs Red Bull | GASGAS | 19:01.102 | |
2位 | 1 E・トマック | Monster Energy Star Racing | Yamaha | +14.742 | |
3位 | 94 K・ロクスン | Progressive Insurance Ecstar | Suzuki | +25.396 | |
4位 | 23 C・セクストン | Team Honda HRC | Honda | +42.642 | |
5位 | 2 C・ウェブ | Red Bull KTM | KTM | -1 lap | |
6位 | 12 S・マケラス | Twisted Tea Suzuki | Suzuki | +29.191 |