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450SX
負傷リタイアのトマックに替わってセクストンが首位!
デンバーはコロラド州出身チャンピオン、イーライ・トマック(ヤマハ)のホームラウンドで、昨年はタイトル決定戦という巡り合わせに沸いたが、今年は正反対の結末を迎えた。ポイントリーダーだったトマックが、メインレース走行中の負傷でリタイアを喫したのだ。このアクシデントによって、トマックの王座防衛は絶望的になった。
エムパワーフィールド・アット・マイルハイは、スーパークロス会場としては難しいスタジアムだ。標高1マイル(1,609メートル)のロッキー山麓にあるため、まず気温と気圧の低さは避けることができない。4年前の開催時は4月だったが雪が降り、早朝と深夜には氷点下となるほどの寒さだった。
昨年はタイムスケジュールを早めたデイレース(13時~16時)だったが、日差しで路面の硬化が進み、滑りやすいハードパックになった。今年は通常のナイトレース(19時~22時)に戻したが、やはり硬質の路面状況にあまり変わりはなかった。それでもコース作りのエキスパートであるダートワークスは、サンドをミックスして土質改善を試みていた。
タイムクオリファイは、最後のセッションが勝負となった。450SXではチェイス・セクストン(ホンダ)の43秒968が最速、250SXではジェット・ローレンス(ホンダ)が43秒893で予選首位を得た。フットボール用フィールドに作られたコースは、実測で1周498メートル。今シーズン最短のレイアウトで、周回数が多くなることが予想された。
450SXのメインレース(20分+1周)では、トマックがオープニングラップの速攻によってリーダーとなった。シェイン・マケラス(スズキ)、アダム・シアンサルーロ(カワサキ)、アンソニー・ロドリゲス(ホンダ)が続く。序盤にして主導権を握ったトマックだったが、4周目の走行中に左足を痛めて(後にアキレス腱断裂と判明)リタイア。トマックの脱落によって、シアンサルーロがトップに立った。
7周目には、スタート6位から追い上げてきたセクストンが、シアンサルーロを攻略してレースリーダーとなった。ハーフウェイポイントに差しかかる頃には、1コーナーで転倒を喫し最後尾から挽回してきたケン・ロクスン(スズキ)が、マケラスをかわして3位に浮上。終盤20周目には、ロクスンがシアンサルーロに替わって2位となったが、追い上げもここまで。セクストンが8秒差の独走で今季5勝目を挙げた。この結果シリーズランキングは、セクストンが首位=346、トマックが2位=339と逆転した。
Photo: Feld Entertainment, Inc.
450SXResults
順位 | 選手名 | チーム | メーカー | タイム | |
---|---|---|---|---|---|
1位 | 23 C・セクストン | Team Honda HRC | Honda | 21:20.340 | |
2位 | 94 K・ロクスン | Progressive Insurance Ecstar | Suzuki | +08.361 | |
3位 | 9 A・シアンサルーロ | Monster Energy Kawasaki | Kawasaki | +24.452 | |
4位 | 46 Ju・ヒル | Team Tedder | KTM | +45.389 | |
5位 | 12 S・マケラス | Twisted Tea Suzuki | Suzuki | -1 lap | |
6位 | 15 D・ウィルソン | Fire Power Honda | Honda | +10.392 |