- 天気:晴れ一時雨
- 気温:日中28度~深夜17度
- 観客:49,871人
450SX
セクストンがチャンピオンに! ダンロップ全クラス14連覇達成!
最終戦に期待される要素の一つとして、チャンピオン争いのドラマがあることは確かだ。今シーズンはポイントリーダーのイーライ・トマック(ヤマハ)が、前戦デンバーで負傷によって離脱したため、450SXタイトルはチェイス・セクストン(ホンダ)に与えられることになった。250SXクラスでは、ハンター・ローレンス(ホンダ)とジェット・ローレンス(ホンダ)が、それぞれ東西のチャンピオンに確定していたが、今大会のレース形式が混走によるイーストウエスト・ショーダウンなので、ゼッケン1Eと1Wによる兄弟対決が注目された。
かつてのライスエクルズ・スタジアムは、U字型の観客席が特徴的だった。ラスベガスのサムボイド・スタジアムのように、その開放部分からコースを外に展開するプランが練られたこともあったが、スタンドが増築されてフィールド全周が囲まれた現在、スーパークロス会場としては狭い部類に入る。それでも今回のレイアウトには、スタートストレートを横断する折り返しを設けたり、立体交差を利用した巧みな配線によって、コース長を稼ぐ工夫が凝らされていた。
日中のタイムクオリファイでポールポジションを獲得したのは、450SX=46秒751=セクストン、250SXイースト=46秒572=H・ローレンス、250SXウエスト=47秒052=J・ローレンス。路面は早朝とタイムアタック中の小雨によって刻々と変化しつつも、撒水程度のウェットコンディションにとどまっていたが、ナイトプログラムでもさらに降雨があり、一段と滑りやすい状況になった。
450SXのメインレース(20分+1周)は、セクストンのホールショットで幕を開けた。アダム・シアンサルーロ(カワサキ)、カイル・チゾム(スズキ)、アーロン・プレシンガー(KTM)らが追走したが、1~2周で抜け出したセクストンがレースリーダーの座を固める。彼を脅かす可能性を秘めていたケン・ロクスン(スズキ)は、スタート3~4番手につけていながら、オープニングラップの3コーナーで膝を痛めてリタイアを喫した。
ハーフウェイポイントを過ぎる頃には、セクストンが10秒以上のリードを築き、レースの主導権を掌握した。セカンドグループでは後方からの突き上げにより、ジャスティン・ヒル(KTM)が3位に浮上。さらにシアンサルーロ、ディーン・ウィルソン(ホンダ)を挟んで、ジョシュ・ヒル(KTM)が6位に到達し、ローレンス兄弟とは趣が異なる、ヒル兄弟による健闘が際立つ展開となった。
セクストンは終盤になっても集中を切らすことなく、18秒リードの独走で今季6勝目をゲット。セクストンの450SX戴冠は、ホンダにとって20年ぶり(2003年/リッキー・カーマイケル/CR250R)となるプレミアクラスのチャンピオンシップだった。セクストンの戴冠によって、ダンロップはAMAスーパークロスの全クラス(450SX、250SXイースト、250SXウエスト)において、シリーズタイトル14連覇を達成している。
Photo: Feld Entertainment, Inc.
450SXResults
順位 | 選手名 | チーム | メーカー | タイム | |
---|---|---|---|---|---|
1位 | 23 C・セクストン | Team Honda HRC | Honda | 21:22.677 | |
2位 | 7 A・プレシンガー | Red Bull KTM | KTM | +18.266 | |
3位 | 46 Ju・ヒル | Team Tedder | KTM | +21.400 | |
4位 | 9 A・シアンサルーロ | Monster Energy Kawasaki | Kawasaki | +24.998 | |
5位 | 15 D・ウィルソン | Fire Power Honda | Honda | +28.359 | |
6位 | 751 Jo・ヒル | Team Tedder | KTM | -1 lap |