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450SX
ロクスンが今季初優勝! ウェブがランキング首位に浮上!
インディアナポリスのルーカスオイル・スタジアムは、6万を超す観衆を収容できる巨大な施設。開閉式ルーフを持つ多目的スタジアムだが、アメリカンフットボールを基準としているフロア面積は意外と狭い。例えばLAコロシアムなどは、フットボール用フィールドの外側に陸上競技のトラックがあるので広いが、サイドラインやエンドゾーンから観客席が近いスタジアムでは、自ずとスーパークロスコースも狭くなる。当地はその典型だ。
スターティングゲートから1コーナーまでの距離が短い「ショートスタート」が、インディアナポリスに多いのは、地元のヒーローだったマイク・ラロッコの好みを反映したからだと言われたが、面積の狭さも理由の一つだった。フロアの長辺一杯にスタートストレートを配置すると、障害物を設けるセクションが少なくなってしまうので、ショートスタートが多用されてきたのだった。
今回の土質は非常にソフトで、コースの随所がワダチだらけになった。食い付きが良くて掘られやすいので、加速地点では特にその傾向が強く、土の下に敷き詰められた合板が露出する部分もあった。コースを造成したダートワークスによると、今回は1周約500メートルで、所要タイムは45秒ほど。15分+1周だと21~22周、20分+1周だと27~28周になることが予想されたが、周回数の多さはワダチやギャップが増えて難易度が上がることを意味していた。
クオリファイングセッションでは、450SX=チェイス・セクストン(ホンダ)45秒215、250SX=ハンター・ローレンス(ホンダ)46秒060、両クラスともタイムアタックを得意とするライダーが、リーダーボードのトップを占めた。
450SXのメインレース(20分+1周)は、ケン・ロクスン(スズキ)のホールショットで始まった。クーパー・ウェブ(KTM)、セクストン、アダム・シアンサルーロ(カワサキ)が続いてトップグループを形成。ポイントリーダーのイーライ・トマック(ヤマハ)は、オープニングラップ11位と出遅れた。3周目にはセクストンが2位に浮上したが、7周目のクラッシュで脱落。先頭のロクスンは、3秒前後のリードを得て快走した。
中盤11周目には、ウェブを攻略したジャスティン・バーシア(ガスガス)が2位に躍進。ロクスンのアドバンテージに変化はなく、順位は固まったかと思われたが、終盤を迎えるとスパートしたバーシアが接近し、1秒差を争うデッドヒートが始まった。5周にわたって繰り広げられた接近戦は、ロクスンの逃げ切りで決着が付く。ロクスンは昨年の開幕戦アナハイム以来、今シーズン初の優勝を遂げた。なお、ランキング首位は、8位にとどまったトマックから3位のウェブに入れ替わった。
ちなみに2年前のインディアナポリスは、COVID-19パンデミックに対応した変則的なトリプルヘッダーだったが、3連勝を果たしたロクスンがハットトリックを達成している。
Photo: Feld Entertainment, Inc.
450SXResults
順位 | 選手名 | チーム | メーカー | タイム | |
---|---|---|---|---|---|
1位 | 94 K・ロクスン | Progressive Insurance Ecstar | Suzuki | 21:15.163 | |
2位 | 51 J・バーシア | Troy Lee Designs Red Bull | GASGAS | +00.739 | |
3位 | 2 C・ウェブ | Red Bull KTM | KTM | +08.852 | |
4位 | 7 A・プレシンガー | Red Bull KTM | KTM | +19.436 | |
5位 | 21 J・アンダーソン | Monster Energy Kawasaki | Kawasaki | +27.754 | |
6位 | 9 A・シアンサルーロ | Monster Energy Kawasaki | Kawasaki | +38.914 |