- 天気:曇り一時雨
- 気温:日中26~深夜19度
450SX
ジェット・ローレンスがデイトナを制覇! 今季3勝目でリードを広げる!
スーパークロス発祥の聖地としてリスペクトされるデイトナには、半世紀に及ぶ歴史がある。1971年から毎年行われてきた唯一の大会だが、COVID-19パンデミックの際にも開催が途切れることはなかった。スピードウェイのグリーンで始まったスーパークロスが、やがて球技用スタジアムに波及していったわけだが、原点としてのデイトナのステイタスには変わりがない。昨年からポストシーズンに追加されたスーパーモトクロスの詳細が、この日デイトナで発表されたが、シャーロット、フォートワース、ラスベガスという今年の会場がいずれもスピードウェイであることは、示唆に富んだ方向性と言えるだろう。
ホームストレッチとピットレーンの間にあるグリーンに作られたコースは、スイッチバックの多用によって昨年よりも長くなり、1周3,450フィート(1,052メートル)と公表された。黒土、赤土、白いビーチサンドからなる路面は、全体的に例年よりもソフトで、金曜日に行われた試走の段階から荒れることが予想された。
フロリダ半島の東岸にあるデイトナは温暖なリゾート地だが、雨に翻弄されることも少なくない。過去にも伝説的なマディレースが行われてきたが、今年は土曜の午後3時頃から降雨があり、滑りやすいコンディションでの予選となった。250SXでは予定通り実施されたが、450SXは2本目のセッションがキャンセルされ、1本目のタイムでグリッド選択順が決まった。ポールポジションを獲得したのは、450SX=クーパー・ウェブ(ヤマハ)1分26秒854、250SX=ダックス・ベニック(ヤマハ)1分29秒666。
ウェットコンディションを鑑み、サイティングラップをパスしたり、スタート地点に戻った後に泥の付いたリアタイヤを交換するなど、各チームの作戦の違いがレース前の見どころとなった。ジェット・ローレンス(ホンダ)は、交換したタイヤにカバーを付けたままスタートのカウントダウンに臨んだが、ゲートが倒れる直前に取り外し作業が間に合って事なきを得た。
450SXのメインレース(20分+1周)は、チェイス・セクストン(KTM)のホールショットで始まった。イーライ・トマック(ヤマハ)、J・ローレンス、ケン・ロクスン(スズキ)が続く。序盤はセクストンがセーフティリードを広げたが、やがて上位3台の間隔が詰まり、三つ巴のトップ争いとなった。
5周目にJ・ローレンスが仕掛けると、トマックとセクストンを立て続けにかわす。トップに躍り出たJ・ローレンスは、10秒以上の独走でレース後半を支配し、今シーズン3勝目を挙げた。ラスト2周の攻防で、トマックが2位、セクストンが3位と入れ替わり、ロクスンを攻略したウェブが4位でフィニッシュした。第8戦まで消化した時点で、首位のJ・ローレンスからランキング7位まで、29点差という混戦状態が続いている。
Photo: Feld Entertainment, Inc.
450SXResults
順位 | 選手名 | チーム | メーカー | タイム | |
1位 | 18 J・ローレンス | Team Honda HRC | Honda | 22:17.842 | |
2位 | 3 E・トマック | Monster Energy Star Racing | Yamaha | +05.889 | |
3位 | 1 C・セクストン | Red Bull KTM | KTM | +09.734 | |
4位 | 2 C・ウェブ | Monster Energy Star Racing | Yamaha | +32.404 | |
5位 | 94 K・ロクスン | Progressive Insurance Ecstar | Suzuki | +35.227 | |
6位 | 32 J・クーパー | Monster Energy Star Racing | Yamaha | +36.214 |
Photo gallery