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450SX

“マッドライダー”プレシンガーが雨のフォックスボロを制す!

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ボストン郊外フォックスボロにあるジレット・スタジアムは、NFLニューイングランド・ペイトリオッツの本拠地だが、冬は寒さが厳しいためビジターチームに不利な会場と言われている。「ビジター」のスーパークロスにとっては、寒さよりも雨に見舞われることが多く、今年の場合はシアトルのお株を奪うほどのマディレースとなった。
 悪天候に応じてタイムスケジュールが2度変更され、予選に関しては通常であればフリープラクティス8分×1回、クオリファイ10分×2回が実施されるところだが、今回はクオリファイ10分×1回のみになった。セッションの組み分けは、250C→250B→250A→450A→450Bの順で行われるため、ベストタイムを記録したのは、250SX=1分11秒762=マーク・フィネス(カワサキ)、450SX=1分14秒827=ジャスティン・バーシア(ガスガス)となった。
 コンディションの悪化はさらに進み、メインレースまでに雨は止んだが、深くなったマディには走行ラインの底が意外と硬いところもあった。そのため後輪のタイヤチョイスは、サンドやマディに特化したスクープ形状のMX14タイプよりも、ワイドレンジをカバーする軟質路面用のMX34タイプを選ぶライダーが多かった。
 マディに対応して12分+1周に短縮された450SXのメインレースは、アーロン・プレシンガー(KTM)の好スタートで始まった。ホールショットを争ったジャスティン・クーパー(ヤマハ)が転倒で脱落し、シェイン・マケラス(ホンダ)、バーシア、ケン・ロクスン(スズキ)がプレシンガーを追う形となる。各々の間隔は大きく広がったと思えばまた狭まり、確固たるポジションを手にした者は誰もいない状況だった。
 その中でもプレシンガーは瞬く間に独走態勢を築き、得意のマッドライディングを披露した。何本もある轍の中から瞬時にベストラインを見極め、両足をフットペグから離さずに進んで行く。足を地面に着けてしまうと、そこには深く重たい泥濘があり、多くのライダーが餌食となっていた。しかしGNCCチャンピオンの父親に育てられ、エンデューロで悪路攻略テクニックを磨いてきたプレシンガーにとっては、そんな難所こそがアドバンテージだった。
 レース中盤には、チェイス・セクストン(KTM)が2位に浮上したが、転倒により1周ほどで後方に下がった。ラスト1周を告げるホワイトフラッグが振られたとき、プレシンガー、マケラス、ロクスン、セクストン、バーシアの順は大差のまま確定したと思われた。ところが、最終ラップでも随所でスタックが発生して上位が失速する。そんな惨状を尻目に、6位につけていたクーパー・ウェブ(ヤマハ)が、果敢なジャンプを続けて3位に躍進。プレシンガー、マケラス、ウェブが表彰台に上がる結果になった。
 プレシンガーにとっては、同様に雨だった昨年のサンディエゴに続く2勝目。マッドライダーの面目躍如に相応しい、劇的な戦果をキャリアに追加した。シリーズランキング争いは、首位ウェブがセクストンに対する11点リードを15点に広げ、足場を固めている。
Photo: Feld Entertainment, Inc.


450SXResults

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 7 A・プレシンガー Red Bull KTM KTM 15:21.939 Dunlop ユーザー
2位 12 S・マケラス Quadlock Honda Racing Honda +25.920 Dunlop ユーザー
3位 2 C・ウェブ Monster Energy Star Racing Yamaha +1:31.179 Dunlop ユーザー
4位 94 K・ロクスン Progressive Insurance Ecstar Suzuki +1:42.901 Dunlop ユーザー
5位 51 J・バーシア Rockstar Energy Gasgas GASGAS +1:45.061 Dunlop ユーザー
6位 4 C・セクストン Red Bull KTM KTM +2:24.405 Dunlop ユーザー

450SXPoints

順位 選手名 チーム メーカー ポイント
1位 2 C・ウェブ Monster Energy Star Racing Yamaha 256 Dunlop ユーザー
2位 4 C・セクストン Red Bull KTM KTM 241 Dunlop ユーザー
3位 94 K・ロクスン Progressive Insurance Ecstar Suzuki 220 Dunlop ユーザー
4位 32 J・クーパー Monster Energy Star Racing Yamaha 187 Dunlop ユーザー
5位 27 M・スチュワート Rockstar Energy Husqvarna Husqvarna 186 Dunlop ユーザー
6位 51 J・バーシア Rockstar Energy Gasgas GASGAS 173 Dunlop ユーザー

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250SX

ハイマスがキャリア初優勝! 6人目のウィナーとして名乗りを上げる!

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250SXイーストでは、これまでに5人の勝者が誕生している。マックス・アンスティ(ヤマハ)、リーバイ・キッチン(カワサキ)、RJ・ハンプシャー(ハスクバーナ)、セス・ハメイカー(カワサキ)、ネイト・スラッシャー(ヤマハ)。このリストの中にディフェンディングチャンピオンであり、ポイントリーダーでもあるトム・ビアル(KTM)がいないのは不思議だったが、そろそろ今季初勝利を挙げて6人目のウィナーになってもいい頃だった。
 8分+1周にカットされた250SXのメインレースでは、1コーナーで多重クラッシュが発生。ハメイカーやハンプシャーが、泥だらけとなって再スタートした。ホールショットのデイトン・ブリッグス(ハスクバーナ)が、2周トップを走った後、スタート5位から上がってきたチャンス・ハイマス(ホンダ)が前に出る。注目のビアルは途中4位まで上がったが、転倒とスタックで最後尾近くまで後退した。
 レースは独走を貫いたハイマスがキャリア初優勝を遂げ、6人目のウィナーとなった。2位カリン・パーク(ホンダ)、3位には1コーナーのクラッシュから挽回したゲイジ・リンビル(KTM)が入った。ポイントリーダーのビアルのつまずきもあり、イーストランキングには異変が起きた。ハメイカーとビアルが同点首位、2点ビハインドでハンプシャー。さらにハイマスも首位に8点差と迫り、タイトル争いに名乗りを上げている。
Photo: Feld Entertainment, Inc.


250SXResults

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 10 C・ハイマス Honda HRC Progressive Honda 9:42.219 Dunlop ユーザー
2位 59 C・パーク Phoenix Racing Honda +31.846 Dunlop ユーザー
3位 75 G・リンビル The Dirt Bike Depot KTM +1:14.816 Dunlop ユーザー
4位 148 J・ロッドベル Next Level Redline Oil Hammer Nutrition Honda +1:29.37
5位 34 D・ベニック Monster Energy Star Racing Yamaha +2:30.031 Dunlop ユーザー
6位 195 L・コブシュ SPR Honda -1 lap Dunlop ユーザー

250SX イースト第6戦Points

順位 選手名 チーム メーカー ポイント
1位 56 S・ハメイカー Monster Energy Pro Circuit Kawasaki 99 Dunlop ユーザー
2位 1 T・ビアル Red Bull KTM KTM 99 Dunlop ユーザー
3位 24 R・ハンプシャー Rockstar Energy Husqvarna Husqvarna 97 Dunlop ユーザー
4位 10 C・ハイマス Honda HRC Progressive Honda 91 Dunlop ユーザー
5位 59 C・パーク Phoenix Racing Honda 84 Dunlop ユーザー
6位 41 N・スラッシャー Monster Energy Star Racing Yamaha 81 Dunlop ユーザー

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