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予選

BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAMが2分05秒台に入れて予選4位

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関東・東海で梅雨明けとなった翌日、世界耐久選手権第3戦、第45回8時間耐久ロードレースは開幕した。今年は、例年よりはやい7月19~21日開催となった。
ダンロップ・ユーザーのエースチームは、目下世界耐久選手権でランキング4位につけるNo.37 BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAM。ドイツ人のM・レイテルベルガー選手、フランス人のS・ジュントーリ、ウクライナ人のI・ミカルキクを擁するBMWファクトリーチームだ。昨年は6位入賞を果たしただけに、今年はトップ5を狙う。
また、No.99 KM99(R・デュプニエ選手、J・グラハニ選手、F・マリノ選手)もヤマハのマシンでエントリーしている。
 
改造範囲の少ないマシンのスーパーストック(SST)クラスは、今年はFIM国際格式レースとなりダンロップのワンメイクで行われる。このクラスに参戦するのは目下同クラス首位に立っているフランスのチーム、No.55 NATIONAL MOTOS HONDA FMA(S・スーシェ選手、V・スーシェ選手、G・レイモン選手)。同チームは8耐初参加となる。
 
さらに、今季から初参戦しているNo25 Team Etoile(亀井雄大選手、大久保光選手、R・ロルフォ選手)、日本チーム勢はNo.52 TERAMOTO@J-TRIP Racing(寺本幸司選手、村瀬健琉選手、石塚健選手)、No.95 TONE RT SYNCEDGE4413 BMW(星野知也選手、吉田愛乃助選手、H・スーマー選手)、No.806 NCXX RACING with RIDERS CLUB(井手翔汰選手、伊達悠太選手、中山健介選手)、No.13 Taira Promote Racing(阿部恵斗選手、西村硝選手、三上真矢選手)などがエントリーした。

【予選・トップ10トライアル】
猛暑の中で開幕

No.37 BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAMが4番手グリッドを獲得

19日金曜日の予選から猛暑の中での走行となった。午後には気温37度、路面温度50度を記録。各チームのライダーがタイムアタックして、好タイムを出した2人のタイムの平均で順位が決まる。
No.37 BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAMは、好調な走りを見せると予選8位を獲得。土曜日のトップ10トライアルに駒を進めた。
 
そして、土曜日の1周のタイムアタックで競うトップ10トライアルでは、レイテルベルガー選手が2分05秒台の好タイムをマーク。過去最高の4番手グリッドを獲得。また、No.99 KM99は15位番手につけた。
SSTクラスでは、No.52 TERAMOTO@J-TRIP Racingがポール・ポジションを獲得。全日本ST1000に参戦中の村瀬選手、世界耐久選手権を中心に戦っている石塚選手のタイムで見事SSTクラスのトップタイムをマークした。
2番手にNo25 Team Etoile、No.13 Taira Promote Racingが3番手につけた。No.55 NATIONAL MOTOS HONDA FMAは予選でスーシェ選手が転倒してしまいクラス9位となった。

コメント

予選4位 BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAM
M・レイテルベルガー選手
「ダンロップジャパンはレースに向けて新しいタイヤオプションを提供してくれて、テスト走行から、順調に仕事を進めてきた。予選からここまでもうまくいっているよ。トップ10トライアルもいい走りができて、これまでの最高位4位になった。明日はトップ5を狙いたい。でも難しいレースだから、安定した走り、チームワークをすべてがうまくやっていくことが必要なんだ。とにかくベストを尽くすよ。今年も鈴鹿8耐で最高のヨーロッパチームとして終えたい」

S・ギュントーリ選手
「8耐には4回出たことがあって、いい思い出だよ。ダンロップタイヤで走ったこともある。事前テストでタイヤテストをこなして、準備をしてきた。鈴鹿では他とは違うセッティングになるんだ。予選はうまくいったね。レースはとても大変で、バイク、体力、タイヤにとってもタフなレースなんだ。とにかくチャレンジの気持でがんばるよ」

I・ミカルキク選手
「日本のダンロップからもいいサポートを受けて、いい準備ができている。ヨーロッパでレースがあって、僕は事前テストには僕は参加できなかったんだけど、チームメイトが準備を進めてくれて、チームの状態はいいよ。8耐はライダー、メカニック、バイクにとっても大変なレースだけど、全力を尽くします」


SSTクラス予選1位 No.52 TERAMOTO@J-TRIP Racing
寺本幸司選手
「掲示予選で、村瀬選手と石塚選手がいいタイムを出してくれました。ポールを狙えそうということで、急きょポールを取りに行く作戦に切り替えました。ポールを取れたことは決勝に向けてとてもポジティブな事ですね。
今年はダンロップワンメイクになって、激戦になっています。僕たちはダンロップを長く使っているので、タイヤの特性を分かっています。そこがストロングポイントです。去年はクラス4位だったのですが、今年は優勝を狙って頑張ります」

村瀬健琉選手
「このチームで8耐を走るのは初めてです。全日本でダンロップタイヤを使っているので、特性は分かっています。予選では自己ベストを狙う気持ちで走りました。ぎりぎりでポールを取れたのでうれしいです。チームとしてもまとまってきたと思う。明日はスタートライダーを務める予定なので、少し緊張していますが、しっかり仕事をしたいです」

石塚健選手
「午後の予選で、寺本さんからいい状態のタイヤを譲り受けて、1発でタイムを上げることができた。ポールをとれて、ここまで順調に来ていると思います。僕は、耐久レースは、8耐は8回目くらい、24時間レースも経験しています。ミスのないように走って、クラス優勝を目指します」



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決勝

No.37 BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAMが過去最高の5位を獲得

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【EWCクラス】

<レース前半>
No.37 BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAMのレイテルベルガー選手がホール・ショット

気温33度の猛暑の中、午前11時30分に8耐はスタートした。No.37 BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAMはスタートライダーのレイテルベルガー選手が好ダッシュ。そのままホール・ショットを決める。45回大会となる8耐で外国車がホール・ショットを決めるのは初めてのことだった。
レース序盤、No.37 BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAMは6位につけ、No.12 Yoshimura SERT Motul、No.71 Honda Dream RT SAKURAI HONDAなどと順位争いを展開。レイテルベルガー選手、ジュントーリ選手、ミカルキク選手と順調にライダー交代しながら、レースを進めていく。
上位陣が1台後退すると、No.37 BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAMは5位につけて前半4時間経過。目標のトップ5を目指して、ミスのない走りを見せていった。

<レース後半>
ノーミス、ノートラブルで5位をつかむ

レース後半、No.37 BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAMはミスのない走りをキープ。No.73 SDG Team HARC-PRO.Hondaと5位争いを展開していく。
そして、午後6時45分ころ、No.73 SDG Team HARC-PRO.Hondaはピットで手間取りタイムロス。この隙にNo.37 BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAMは5位に上がる。
6時47分にライト・オンのサインが出され、夜間走行となっていく。No.37 BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAMは午後6時54分に最後のピットイン。エースのレイテルベルガー選手が5位のまま、最後の走行へと向かった。
夜間走行になってもレイテルベルガー選手は安定したハイペースでライディング。午後7時半に、過去最高の5位でチェッカー。世界耐久ランキング3位に浮上した。
また、No.99 KM99は、序盤は17位だったが、粘り強く追い上げると10位でチェッカーを受けた。

コメント

No.37 BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAM
M・レイテルベルガー選手
「スタートは決まったよ。でも、暑さで大変だった。5位を獲得できたことは本当にうれしいよ。我々のチームはまた一歩成長できたと思う。僕は日本でレースするのは大好きなんだ。鈴鹿サーキットのコースも好きだしね。8耐の雰囲気は最高だね。来年に向けてさらにチームのポテンシャルを上げていきたい」

S・ギュントーリ選手
「今日は暑くて大変だったけど、5位になれたのはチームのおかげだと思う。期待以上の結果がでた。チームのみんなでミスなく走り切れたので本当によかった」

I・ミカルキク選手
「5位になれて本当にうれしいです。みんなプッシュしていったけど、暑い中でうまく走り切れた。この結果は、チームとダンロップにとって最高の結果のひとつだと思う。次もいい結果を出せるようにしたいです」

【SSTクラス】
<レース前半>
波乱の序盤。No.95 TONE RT SYNCEDGE4413 BMWがトップにつける

SSTクラスでは、レース序盤、No.52 TERAMOTO@J-TRIP Racing、No.806 NCXX RACING with RIDERS CLUB、No.13 Taira Promote Racingがトップ争いを繰り広げる。
ところが、No.806 NCXX RACING with RIDERS CLUBは井手選手が8周目に11コーナーで転倒。さらに、クラストップにつけたNo.52 TERAMOTO@J-TRIP Racingも村瀬選手が12時すぎにデグナーカーブで転倒してしまう。
SSTクラスは、上位チームの転倒が相次ぐ波乱の展開となる。その中で、No.95 TONE RT SYNCEDGE4413 BMW、No.13 Taira Promote Racing、No.25 Team Etoileがトップ争いを展開していく。
No.95 TONE RT SYNCEDGE4413 BMWは、ミスのない安定したラップを刻むとクラストップにつけて前半戦を終了。No.13 Taira Promote Racingと、No25 Team Etoileが僅差の2位争いを繰り広げていく。

<レース後半>
後続を寄せ付けず、No.95 TONE RT SYNCEDGE4413 BMWがクラス優勝を果たす

No.95 TONE RT SYNCEDGE4413 BMWはクラス2位のNo.13 Taira Promote Racingに約30秒のアドバンテージを築く。2位のNo.13 Taira Promote Racingと3位のNo25 Team Etoileは20秒前後の差で続き、戦いは終盤へと向かう。
No.95 TONE RT SYNCEDGE4413 BMWは6時56分にピットイン。アンカーを務めるスーマー選手がコースインした。
クラス2位はNo.13 Taira Promote Racing、3位にはNo25 Team Etoileがつける。
No.95 TONE RT SYNCEDGE4413 BMWは、猛暑の中、ミスなく走り抜けるとSSTクラス優勝を決めた。
2位争いは最後まで約2秒差の戦いを見せていくが、No25 Team Etoileが2位、No.13 Taira Promote Racingが3位となった
また、No.55 NATIONAL MOTOS HONDA FMAは転倒で大きく後退したが、クラス5位でゴールした。ポールのNo.52 TERAMOTO@J-TRIP Racingは2度の転倒の後走り続けたが、車両規定違反となり失格となった。

コメント

SSTクラス優勝 No.95 TONE RT SYNCEDGE4413 BMW
星野知也選手
「ノーミス、ノートラブルでした。予選で吉田選手がケガしたので、僕がたくさん乗ることになって、大変でしたけどがんばりました。ライバルが早々にいなくなったんですが、Team EtoileやTaira Promote Racingがけっこう速くて、ずっとプッシュしていきました。今日は転びそうにならなかったので、BMWのいいセッティングを活かせた。完璧でした。予選から決勝踏まえてやっていたので、レースのアベレージタイムはよかったです。SSTクラスの格式があがって一発目のレースで勝てたことは本当に大きいと思います」

吉田愛乃介選手
「予選の転倒で少し手にケガをしてしまったので、1回しか乗れなかった。星野さんと、スーマー選手のおかげでクラス優勝を果たすことができて本当に感謝しています。来年はもっと実力をつけて、がんばりたいと思います」

H・スーマー選手
「ハードなレースだった。鈴鹿8耐も日本も初めてだったけど、チームがサポートしてくれて、本当に感謝している。星野さんはとても速くてびっくりした。今日は転倒もトラブルもなく、コンスタントに速く走れたし、パーフェクトだった。僕にとってはすごくいい経験になりました」


決勝

順位 ライダー チーム メーカー 周回数 タイム
優勝 高橋巧、J・ザルコ、名越哲平 TEAM HRC with Japan Post HONDA 220 8:01'29.693
2位 N・カネパ、M・フリッツ、K・ハニカ YART-YAMAHA YAMAHA 220 8:01'37.553
3位 渥美心、A・アレナス、D・リンフット Yoshimura SERT MOTUL SUZUKI 219 8:01'37.618
5位 M・レイテルベルガー、S・ギュントーリ、I・ミカルキク BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAM BMW 218 8:02'09.142 Dunlop ユーザー
10位 R・デュプニエ、J・グラハニ、F・マリノ KM99 YAMAHA 215 8:00'55.234 Dunlop ユーザー
17位 星野知也、吉田愛乃助、H・スーマー TONE RT SYNCEDGE4413 BMW BMW 212 8:01'45.391 Dunlop ユーザー
18位 亀井雄大、大久保光、R・ロルフォ Team Etoile BMW 211 8:01'01.766 Dunlop ユーザー
19位 阿部恵斗・西村硝・三上真矢 Taira Promote Racing YAMAHA 211 8:01'03.979 Dunlop ユーザー
26位 吉田光弘、小島一浩、大和颯 Honda Hamamatsu ESCARGO & Kumamoto Racing HONDA 207 8:02'37.855 Dunlop ユーザー
29位 S・スーシェ、V・スーシェ、G・レイモン NATIONAL MOTOS HONDA FMA HONDA 204 8:02'34.766 Dunlop ユーザー