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MOTO2

雨の中、フォルガー選手が今季初優勝を飾る

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オーストリアGPの翌週、第11戦チェコが開催された。
約5.4キロのブルノは、中低速コーナーの多いテクニカル・コースだ。
ダンロップは、フロントにソフト1、ミディアム2、リアにはソフト1、ミディアム3を用意した。
予選は、気温26度、ドライ・コンディションで行われた。目下ランキング・トップのJ・ザルコ選手(KALEX)が今季3度目のポール・ポジションを獲得した。
「タイヤのグリップがいいフィーリングで、ポール・ポジションを獲得できた。ロング・ランのペースもいいです。明日の決勝に向けてモチベーションは高いです」とザルコ選手。
続いて、S・ロウズ選手(KALEX)、A・マルケス選手(KALEX)と続く。中上貴晶選手(KALEX)は4位2列目となる。
「マシンの旋回性が改善できず厳しい状況だった。もう少しタイムを上げたかった。明日は雨の予報だけど、ドライでレースしたいです」と中上選手。

決勝当日は朝から雨となり、ウェット・コンディションで決勝レースを迎えた。
決勝レースが始まると、すぐに予選8位3列目スタートのJ・フォルガー選手(KALEX)がトップに立ち、リンス選手、中上選手、マルケス選手などが続く。ザルコ選手はペースが上がらず1周目を11位で終える。
序盤は、リンス選手とフォルガー選手がトップ争いを展開。中上選手は、H・シャリン選手(KALEX)、ロウズ選手(KALEX)などと3位を争っていく。
レース中盤、トップのフォルガー選手とリンス選手は約1秒の差で続く。続いてロウズ選手が他車を離して3位につける。中上選手は徐々にペースが鈍り、9位に後退する。
そして、11周目に中上選手はS・コルシ選手(SPEED UP)と接触して転倒リタイアとなる。
終盤になると、トップのフォルガー選手は4秒以上のアドバンテージを奪う。2位リンス選手、3位ロウズ選手もそれぞれ単独走行となる。
フォルガー選手はそのまま好走を続けると今季初優勝を決める。
2位にリンス選手、3位にロウズ選手が入った。
また、ザルコ選手はウェット・コンディションのライディングに苦しむと11位でゴールしている。
この結果、首位のザルコ選手と、2位リンス選手の差は19点差に詰まっている。

PhotoGallery


優勝
J・フォルガー(KALEX)

「今日はいいペースで走れることが分かっていたので、序盤からペースを上げた。同じように雨になった第9戦ドイツでは、慎重になりすぎて優勝できなかったから、今回は少しだけリスクを負ってペースを上げていった。今日のリンス選手はとても速かったから、彼を引き離すために全力で走って差を広げることができた」

2位
A・リンス選手(KALEX)

「路面コンディションがとても難しくて、毎ラップ、集中していった。序盤のペースがカギを握っていた。フォルガー選手を全力で追いかけたが、彼は本当に速くて追いつけなかった。2位になれたし、ザルコ選手との点差を縮められたからよかった。」

3位
S・ロウズ選手(KALEX)

「今日のレースで3位になることは、とても重要だった。ドライ・コンディションなら、とても気持ちよく乗れていたし、優勝できるチャンスがあったと思う。しかし、ウェット・コンディションでは、ドライのような走りができるとは思っていなかった。それだけに、3位になれてとてもうれしい。ここ2戦で転倒して、ノー・ポイントに終わっているので、今日はリスクを負わず、チェッカーを受けようと思った。ホーム・グランプリとなる次戦シルバーストーンも、天候が不安定なので、今日の結果はとても自信になった」

リタイア
中上貴晶選手(KALEX)

「今日はセッティングが決まらず、特にリアのグリップが足りない状態に苦しんだ。無理をするとハイサイド気味になるので、ペースを上げられなかった。雨のレースになったドイツで転んでいるので、チャンピオンシップを考えた。ポジション・キープしようと思い、6位か7位でゴールできればと思っていたが、コルシ選手にぶつけれられて転んでしまった。彼の動きは信じられないし、彼はライド・スルーのペナルティーを科せられているが、もっと厳しいペナルティーであるべきだと思う」


MOTO2Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 J.Folger Dynavolt Intact GP KALEX '45.30.342 Dunlop ユーザー
2位 A.Rins Paginas Amarillas HP40 KALEX '45.35.517 Dunlop ユーザー
3位 S.Lowes Federal Oil Gresini Moto2 KALEX '45.39.363 Dunlop ユーザー

MOTO2Point

順位 選手名 チーム メーカー ポイント
1位 J.Zarco Ajo Motorsport KALEX 181 Dunlop ユーザー
2位 A.Rins Paginas Amarillas HP40 KALEX 162 Dunlop ユーザー
3位 S.Lowes Federal Oil Gresini Moto2 KALEX 137 Dunlop ユーザー

※第11戦終了時点


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MOTO3

イギリス人のマクフィー選手が初優勝を果たす

  • 天気:雨
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Moto3クラスには、フロントにソフト1、ミディアム2、リアにソフト1、ミディアム3を投入した。
予選では、目下首位のB・ビンダー選手(KTM)が今季3度目のポール・ポジションを獲得した。
「最速タイムを出した周の記録が、コースを外れたことで無効になったけど、それでもトップを守ってポール・ポジションをとれた。今回はコンスタントに走れているから、優勝争いできると思う」とビンダー選手。
続いて、A・ミーノ選手(KTM)が2位、E・バスティアニーニ選手(HONDA)が3位となる。
また、尾野弘樹選手(HONDA)は、予選開始早々に転倒し18位に終わる。鈴木竜生選手(MAHINDRA)26位につける。

雨の中、決勝レースがスタート。ビンダー選手がホール・ショット。バスティアニーニ選手、4位2列目スタートのJ・マルティン選手(MAHINDRA)などが続く。
すぐにマルティン選手がトップに上がり、レースをリード。後ろからA・カネット選手(HONDA)、J・マクフィー選手(PEUGEOT)、ビンダー選手が続き、この4台がトップ集団を形成する。
中盤に向けて、ビンダー選手とマクフィー選手が後続に約2秒の差をつけてトップ争いを展開。
3位争いのマルティン選手とカネット選手に、K・パウイ選手(HONDA)、F・ディ・ジャンナントニオ選手(HONDA)が追いついていく。ウェット走行の得意なパウイ選手は、10列目から見事な追い上げを見せていく。
そして、4位を走っていたカネット選手が8周目に転倒。この後、マルティン選手、パウイ選手、ディ・ジャンナントニオ選手が3位争いとなる。
後半に入るとビンダー選手がペースアップして、2位以下を引き離しにかかり、残り7周で2秒近いのリードを築く。2位にはマクフィー選手、3位にパウイ選手がつける。
そして、14周目にトップのビンダー選手がクラッシュ。そのままリタイアする。
これでマクフィー選手がトップに浮上、パウイ選手が2位、マルティン選手が3位となる。
さらに、15周目にパウイ選手が転倒し、2位マルティン選手、3位ディ・ジャンナントニオ選手にかわる。
終盤、トップのマクフィー選手は10秒以上の差をつける。2位争いはマルティン選手とディ・ジャンナントニオ選手が展開。
マクフィー選手(PEUGEOT)はそのままトップでチェッカーを受け、初優勝を達成。
マルティン選手が2位に入り初の表彰台をゲット。ディ・ジャンナントニオ選手が3位に入った。
首位のビンダー選手が転倒でノー・ポイントに終わり、ランキング2位のJ・ナバーロ選手(HONDA)は10位となったため、点差は69となっている。
また、鈴木選手は13位でゴール。尾野選手は20位となった。

PhotoGallery


優勝
J・マクフィー選手(PEUGEOT)

「勝てたなんて信じられない気持ちです。実は昨夜、シャワーを浴びていたとき、勝てるというイメージが浮かんできた。でも、勝てるとは思ってなかったよ。決勝当日、雨になって不安だったけど、朝のフリー走行でいい感触だった。どんなレースになるか予想できなかったけど、上位陣にはついていけるかなと思っていた。レースでは、ビンダー選手の後ろについていた。彼はすごく速かったけど、とにかくついて行って、最後に勝負できればと思っていた。そしたら彼が転倒した。このとき、僕がトップになったけど、とにかく冷静に走ることを心がけた。でも、ヘルメットのバイザーが少し曇っていて後ろとのタイム差がよく見えなかった。それで、終盤、振り返ってみたら、誰もいなかった。最後は冷静に走ってゴールを目指したよ。これまで僕をサポートしてくれた人みんなに感謝したい」

2位
J・マルティン選手(MAHINDRA)

「初めての表彰台をなんて表現してらいいのかわからない。とにかくレースでは自分のリズムを大事に走っていった。転倒する人が多いことは分かっていた。パウイ選手も転倒したし。最後はディ・ジャンナントニオ選手が後ろから来ていることが分かった。最後のコーナーは本当に注意深く走ったよ。ウェットでは速いことは分かっていたけど、今回はドライでも速かったと思う。次のシルバーストーンでも同じようにがんばるよ」

3位
F・ディ・ジャンナントニオ選手(HONDA)

「今朝のウォーム・アップでとても気持ちよく走れたので、決勝もいいレースができるだろうと思っていた。スタートがよく、序盤は落ち着いて走っていた。終盤、気がついたら、マルティン選手と2人になっていることに気づき、ペースを安定させるのが難しかった。終盤は、マルティン選手を抜こうとしたが、最終ラップ、マルティンがすごくアグレッシブに攻め始めたので、リスクを避けてチェッカーを受けた」

13位
鈴木竜生選手(MAHINDRA)

「今日は、ドイツGPのときと同じような感じだった。順位を上げていくのは難しかったが、ポイント圏内でゴールできたのでよかった。次のシルバーストーンもしっかりと戦っていきたい」

20位
尾野弘樹選手(HONDA)

「今日のレースでは、全く攻められませんでした。朝のウォーム・アップを走ったときの感触が悪かったので、決勝に向けて、セッティングを変えたがだめでした。原因が分からないので、しっかり調べたいです」


MOTO3Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 J.Mcphee Peugeot MC Saxoprint PEUGEOT '45.36.087 Dunlop ユーザー
2位 J.Martin Pull&Bear ASPAR Mahindra MAHINDRA '45.44.893 Dunlop ユーザー
3位 F.Di.Giannantonio Gresini Racing moto3 HONDA '45.45.864 Dunlop ユーザー
13位 鈴木竜生 CIP-Unicom Starker MAHINDRA '46.07.094 Dunlop ユーザー
20位 尾野弘樹 Honda Team Asia HONDA '47.04.084 Dunlop ユーザー

MOTO3Point

順位 選手名 チーム メーカー ポイント
1位 B.Binder Red Bull KTM Ajo KTM 179 Dunlop ユーザー
2位 J.Navarro Estrella Galicia 0,0 HONDA 118 Dunlop ユーザー
3位 E.Bastianini Gresini Racing moto3 HONDA 94 Dunlop ユーザー

※第11戦終了時点