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MOTO2
ルティ選手が今季3勝目。中上選手が惜しくも表彰台を逃す
第15戦は、アジア、オーストラリアに渡って行われるフライ・アウェイ3連戦の初戦、日本GP。
今回Moto2クラスには、フル・エントリーしている中上貴晶選手(KALEX)に加えて、3人の日本人ライダーが参戦した。
今年スペインでレース活動している長島哲太選手(KALEX)、全日本J-GP2クラスで首位に立っている浦本修充選手(KALEX)、GP参戦は9年振りというベテラン、全日本J-GP2クラスに参戦中の関口太郎選手(TSR)の3人だ。
ダンロップは、フロントは前戦と同じソフト1とミディアム2、リアにはソフト0、ソフト1のタイヤを準備した。
もてぎは初日から晴天に恵まれ、予選当日は朝から快晴となった。
ディフェンディング・チャンピオンで目下1点差で首位に立つJ・ザルコ選手(KALEX)が、今季5回目のポール・ポジションをゲット。去年に続いて、もてぎのポール・シッターとなった。
「ここ数戦うまくいってなかったが、徐々によくなってきた。明日は、勝てそうだったら勝ちに行くけど、表彰台で終われたらいいと思う」とザルコ選手。
続いて、T・ルティ選手(KALEX)が2位、F・モルビデッリ選手(KALEX)が3位となった。
また、中上貴晶選手(KALEX)は7位。「自己ベストをコンマ8秒も上回ったが、周りがさらに速かったので、7位になってしまった。安定して走れているので、優勝を狙っていきたいです」と中上選手。
一方、ランキング2位のA・リンス選手(KALEX)は、初日に転倒して以前痛めた鎖骨を痛めてしまい、22位に沈んでしまった。
長島選手24位、浦本選手29位、関口選手30位となった。
浦本選手は「Moto2のライダーは本当にレベルが高いです。速いしうまい。レベルが違うかなと思う。いろんなライダーの後ろについて、走りを見て研究した。明日は少しでも前でゴールしたいです」とコメント。
関口選手は「世界のトップ・ライダーと走れて、いい経験になっています。みんなすごく速いので、少しでも吸収したいと思ってやっています。決勝でもまずは完走して、少しでも前に行けるようにがんばります」と語った。
決勝レースがスタートすると、ルティ選手がホールショット。後ろからモルビデッリ選手、ザルコ選手、S・ロウズ選手(KALEX)、中上選手などが続く。2周目にロウズ選手は転倒してしまう。
まずは、ルティ選手とモルビデッリ選手がトップ争い。中上選手、ザルコ選手が3位争いとなる。
中盤に向けて、トップのルティ選手が1秒以上のリードを奪う。2位はモルビデッリ選手、中上選手、ザルコ選手の戦いとなる。
13周目、中上選手がコーナーではらむと、ザルコ選手が3位に浮上。ザルコ選手はさらにモルビデッリ選手もとらえると2位に上がる。中上選手は4位に後退する。
後半に入ると、トップのルティ選手と2位ザルコ選手の差は約1秒。モルビデッリ選手と中上選手が3位争いとなる。
終盤になると、ザルコ選手が少しずつルティ選手に接近。モルビデッリ選手と中上選手は3位争いを続けていく。
トップのルティ選手とザルコ選手の差はコンマ3秒まで詰まるが、ルティ選手が逃げきって今季3勝目を達成。ザルコ選手が2位でゴールした。
モルビデッリ選手と中上選手は最後まで激しいバトルを演じたが、僅差でモルビデッリ選手が3位表彰台をつかんだ。中上選手は惜しくも4位。
また、リンス選手はスタート直後に転倒した後、再スタートして20位で完走している。この結果、首位のザルコ選手と2位リンス選手は差は21点となった。
一方、長島選手は14位で初ポイントを獲得。浦本選手は21位、関口選手22位でゴールした。
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優勝
T・ルティ選手(KALEX)
「今回はいい準備ができていたから、自信はあった。レースでは先頭に立ってリードしていった。後ろからザルコ選手に追われたけど、うまく差を保って勝つことができたよ。オーストラリアでもこの調子で走りたい」
2位
J・ザルコ選手(KALEX)
「序盤はきつかったけど、だんだんとペースをつかんで追い上げていった。集中して走っていって、ルティ選手を追いかけたが、追いつけなかった。でも表彰台で終われたからハッピーだよ」
3位
F・モルビデッリ選手(KALEX)
「今日は中上選手といいバトルができた。ルティ選手に追いつきたかったけど、難しかった。自分のペースをキープしていった。少しミスもあったけど、表彰台で終われてよかった」
4位
中上貴晶選手(KALEX)
「序盤いい位置につけて、ルティ選手がペース・アップしたので、遅れないようについていった。3コーナーでラインを外したときに、ザルコ選手に抜かれてしまった。最後は、モルビデッリ選手との3番手争いになった。ここで仕掛けなければ絶対に後悔すると思い、全力でトライした。競り負けたことが本当に悔しいが、昨年とは違う自分の走りをみせることはできたと思う」
14位
長島哲太選手(KALEX)
「予選はアタックに失敗して24位になってしまったが、決勝に向けてセッティングができた。最後まで全力で走り切って、初めてポイントを獲得できたので素直にうれしいです。来年フル参戦するので、来年に向けていい経験になったと思います」
21位
浦本修充選手(KALEX)
「ウィークを通して、世界との差の大きさに圧倒された。走りもそうですが、闘争心の部分も自分はまだまだだと思った。でも、他のライダーの走りを後ろから見て学ぶことが多かった。この舞台でいつか走ってみたいですね。次の全日本の最終戦ではこの経験を活かしたいです」
22位
関口太郎選手(TSR)
「異次元の走りを感じることができた。やはりテレビで見るのとはぜんぜん違った。実際走ってみて分かったことがいっぱいありました。この経験を生かしたいです。全日本の最終戦もがんばります」
MOTO2Result
順位 | 選手名 | チーム | メーカー | タイム | |
1位 | T.Luthi | Garage Plus Interwetten | KALEX | '42.45.854 | |
2位 | J.Zarco | Ajo Motorsport | KALEX | '42.46.240 | |
3位 | F.Morbidelli | Estrella Galicia 0,0 Marc VDS | KALEX | '42.51.717 | |
4位 | 中上貴晶 | IDEMITSU Honda Team Asia | KALEX | '42.51.944 | |
14位 | 長島哲太 | Ajo Motorsport Academy | KALEX | '43.21.202 | |
21位 | 浦本修充 | Japan-GP2 | KALEX | '43.51.770 | |
22位 | 関口太郎 | Team Taro Plus One | TSR | '44.12.490 |
MOTO2Point
順位 | 選手名 | チーム | メーカー | ポイント | |
1位 | J.Zarco | Ajo Motorsport | KALEX | 222 | |
2位 | A.Rins | Paginas Amarillas HP40 | KALEX | 201 | |
3位 | T.Luthi | Garage Plus Interwetten | KALEX | 179 |
※第15戦終了時点