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MOTO2
雨の中、ザルコ選手が今季4勝目を決める
サマーブレーク前の第9戦は、ドイツ東部にあるザクセンリンクで行われた。コースは約3.6キロで、右コーナー3カ所、左コーナー10カ所を有するテクニカル・サーキットだ。
今回はフロントに前戦と同じソフト1、ミディアム2、リアはスペシャル・ハードS1、スペシャル・ハードS2のタイヤを用意した。
予選は、ドライ・コンディションで行われ、中上貴晶選手(KALEX)が2013年以来の今季初のポール・ポジションをゲットした。
「3年ぶりにポール・ポジションを獲得できて、すごくうれしい。最後の最後に、ベスト・タイムを出せた。今日は予選に向けて、ホイール・ベースを短くしてリヤのフィーリングがすごくよくなった。明日は初のポール・トゥ・ウィンを目指します」
2位にJ・ザルコ選手(KALEX)、3位にA・リンス選手(KALEX)という首位に並ぶ2人が入った。
決勝当日は、朝から雨模様。ウェット・コンディションで決勝を迎えた。
ザルコ選手がホール・ショットを決め、リンス選手、中上選手、J・フォルガー選手(KALEX)などが続く。
オープニング・ラップに中上選手がトップに立ち、リンス選手、ザルコ選手、フォルガー選手などが後ろから続く。
ところが、7周目に中上選手はスリップ・ダウン。大きく後退してしまう。
これでリンス選手がトップに上がるが、フォルガー選手、ザルコ選手が後ろから続き、3台がトップ争いを展開。さらに後方からF・モルビデッリ選手(KALEX)、A・マルケス選手(KALEX)も追いつく。
中盤、リンス選手がレースをリード。すぐ後ろからザルコ選手、モルビデッリ選手が続き、3台の戦いとなる。マルケス選手は15周目に転倒し、フォルガー選手もやや遅れをとる。
17周目、モルビデッリ選手がトップに立ち、後続を離していく。リンス選手、ザルコ選手、フォルガー選手が2位争いを開始する。
残り7周目となった22周目、トップのモルビデッリ選手がクラッシュしてしまう。
これでザルコ選手、フォルガー選手、リンス選手がトップ争いとなり、ザルコ選手がレースをリード。フォルガー選手、リンス選手が2、3位となる。
そして、残り3周というところでリンスが転倒。これで、J・シモン選手(SPEED UP)が3位に上がる。
レース終盤、フォルガー選手が追い上げてザルコ選手に猛追、2台のバトルとなる。ラストラップの最終コーナーでフォルガー選手がインを突くが、立ち上がりでザルコ選手が前に出るとそのままチェッカー。今季4勝目を決めた。
この結果、ザルコ選手が単独首位となり、リンス選手が25点差の2位となった。
続いて、地元ドイツのフォルガー選手が2位。シモン選手が2012年以来の表彰台3位をつかんだ。
再スタートした中上選手は11位に入っている。
雨の中、転倒が相次いだレースで、27台スタートして完走したのは15台だけだった。
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優勝
J・ザルコ選手(KALEX)
「最終コーナーでインを開けないようにした。フォルガー選手が近くにいるのは分かっていたが、思ったよりも接近していて、彼はアタックしてきた。でも、コーナー出口のラインをうまく抑えた。彼の方が限界で走っていたので最後の上りでパスすることができた。今日は、転倒だけはしないように集中した。それでも、2度ほど転びそうになった。夏休みの前に優勝できたので、気持ちよく夏休みに入れる。まだシーズン前半が終わっただけ。引き続きがんばります」
2位
J・フォルガー選手(KALEX)
「序盤はあまりいいペースではなかったが、リンス選手やマルケス選手などたくさんのライダーが転倒していたから、リスクを負わないようにして、エネルギーを温存してスローダウンして走っていた。ザルコ選手にとにかくついて行って、最後にアタックしようと思っていた。最後は勝てると思ったが、コーナーの進入でプッシュしすぎたので、彼の方が速くコーナーを立ち上がった。あと少し足りなかったけど、表彰台を獲得できてうれしいです」
3位
J・シモン選手(SPEED UP)
「一生懸命がんばってくれたチームやサポートしてくれたすべての人、そしてがんばった自分におめでとうと言いたい。いい結果を出せるように、とにかくプッシュした。何年も表彰台に上がれなかったので、今日はスペシャルな1日になった。本当に感謝しています。レースは雨でとても長く感じた。最後にリンス選手が転倒したので表彰台に上がるチャンスが巡ってきた。とてもうれしいです」
11位
中上貴晶選手(KALEX)
「今日は朝のウォーム・アップでフィーリングが悪く、転倒していた。決勝レースもウェット。コンディションであれば、いいレースができないかもしれないと思っていた。しかし、スタートしたらトップを走ることができたし、朝のウォーム・アップで転倒しているので、守りの走りにならないようにがんばった。転倒したときは、全く兆候がなく、あっという間に転んでしまった。幸いにもエンジンが止まっていなかったので、再スタートをすぐに切れた。今日は転倒が多く、慎重に走っていればとも思うが、できるだけのことはしたから悔いはないです」
MOTO2Result
順位 | 選手名 | チーム | メーカー | タイム | |
1位 | J.Zarco | Ajo Motorsport | KALEX | '47.18.646 | |
2位 | J.Folger | Dynavolt IntactGP | KALEX | '47.18.705 | |
3位 | J.Simon | QMMF Racing Team | SPEED UP | '47.39.079 | |
11位 | 中上貴晶 | IDEMITSU Honda Team Asia | KALEX | '48.24.032 |
MOTO2Point
順位 | 選手名 | チーム | メーカー | ポイント | |
1位 | J.Zarco | Ajo Motorsport | KALEX | 151 | |
2位 | A.Rins | Paginas Amarillas HP40 | KALEX | 126 | |
3位 | S.Lowes | Federal Oil Gresini Moto2 | KALEX | 121 |
※第9戦終了時点