- 天気:曇り(ナイトレース)
- 気温:22度
- 観客:12,848人
MOTO2
モルビデッリ選手が他者を圧倒して初優勝を飾る
中東カタールのドーハで、2017年オープニング・ラウンドを迎えた。ダンロップは、2010年からMoto2クラスのオフィシャル・サプライヤーとして、全チームにタイヤを供給している。
開幕戦が行われるロサイル・インターナショナル・サーキットは、約1キロのストレートと中速コーナーの多い5.380kmのコース。ダンロップは、フロントにミディアム2、リアにミディアム3とハードS1のタイヤを用意した。
開幕戦はナイト・レースになるために、走行は木曜日の夕方から始まった。ところが、公式予選が予定されていた土曜日は雨の降る悪天候に見舞われる。 ドーハのコースは砂漠の中にあるために、通常ほとんど雨に降られることはない。そのためウェット・コンディションでは走らないと規定されており、予選はキャンセルとなる。木、金曜日に行われたフリー走行3回のタイムを総合して、グリッド順位が決められた。 そして、F・モルビデッリ選手(KALEX)が、54戦目にして初のポール・ポジションを獲得した。 「予選セッションが行われていたとしても、今日はポール・ポジションを取る自信があった。明日は、ドライ・コンディションで勝ちたいです。コース・コンディションがよくなることを願っています」とモルビデッリ選手。 続いて、A・マルケス選手(KALEX)、T・ルティ選手(KALEX)と続く。 中上貴晶選手(KALEX)は4番手2列目となる。 「今日はコンディションが悪く、走れなくて残念だった。明日はウォーム・アップで最終的な確認をして、決勝に挑みます」と中上選手。 また、3年ぶりに復帰した長島哲太選手(KALEX)は21番手につけた。「予選がなくなったのはキツイです。明日のフリー走行で状態をよくしてレースに挑みたいです」と長島選手。
決勝当日、悪天候が心配されたが、曇り空の中でフリー走行が行われた。 そのまま決勝もドライ・コンディションでスタート。モルビデッリ選手がホール・ショットを決め、ルティ選手、A・マルケス選手(KALEX)、中上選手などが続く。 モルビデッリ選手は、中盤に向けて後続をリード。ルティ選手とマルケス選手が2位争い、中上選手とM・オリヴィエーラ選手(KALEX)が4い争いを繰り広げる。
後半に入ってもモルビデッリ選手が単独トップをキープ。ルティ選手はマルケス選手を離して単独2位。 マルケス選手、中上選手、オリヴィエーラ選手の3台の3位争いとなる。 レース終盤、モルビデッリ選手はあぶなげなくトップを守り切ると、念願の初優勝を達成した。 続いてルティ選手が2位。中上選手はオリヴィエーラ選手を抑えて3位表彰台をつかんだ。マルケス選手は終盤遅れをとり5位でゴールした。
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優勝
F・モルビデッリ選手(KALEX)
「今日はスタートからフィーリングがよくて、勝てるレースができると確信していた。ペースは本当によかったし、他のライダーを引き離すことができた。序盤、ルティ選手の前に出てからは、自信を持って走ることができた。ウインター・テストとレース・ウィークで得た自信と成果が優勝につながったと思う」
2位
T・ルティ選手(KALEX)
「レース序盤からフィーリングがよく、リズムよく走ることができた。モルビデッリ選手についていくのはそれほど難しくはなかったが、彼がペースを上げてからは、いくつかのポイントで自分よりスピード速いことが分かった。後半は、自分の走りに集中して2位でフィニッシュした。今年のウィンター・テストは転倒も多く、決していい状態ではなかったが、レース・ウィークに入って、再びリズムを取り戻すことができた。チームとスタッフに感謝します」
3位
中上貴晶選手(KALEX)
「厳しいレースだった。トップを走るモルビデッリ選手のペースは速くて、ついていける自信はなかった。今大会のマシンは90%くらいの仕上がりで、最後の10%をつめきれなかった。ウインターテストではずっとトップ・タイムをマークしてきたが、レース・ウィークに入ってからは、完全な状態ではなかった。限界ギリギリで走り続けた。よかったことはひとつもミスがなかったこと。ルティ選手を捕らえたかったが、オリヴィエーラ選手が後ろにいたので気が抜けないレースだった。レース・ウィーク全体を考えればいいレースができたと思う。チャンピオンシップを考えれば、まずまずのスタートとなったと思う」
19位
長島哲太選手(KALEX)
「予選セッションがキャンセルになったのが、自分にとっては厳しかった。序盤の4、5周で集団を抜け出せるだけのペースがなく、それが結果としてポイントを取れない原因になった。今日は3年ぶりのグランプリフル参戦の最初のレースだったが、3年前に比べればしっかり走れたと思う。ポイントは獲得できなかったが、何が足りないのか確認できたので、次のアルゼンチンに活かしたい」
MOTO2Result
順位 | 選手名 | チーム | メーカー | タイム | |
1位 | F.Morbidelli | EG 0,0 Marc VDS | KALEX | '40.18.480 | |
2位 | T.Luthi | CarXpert Interwetten | KALEX | '40.21.161 | |
3位 | 中上貴晶 | IDEMITSU Honda Team Asia | KALEX | '40.21.784 | |
19位 | 長島哲太 | Teluru SAG Team | KALEX | '40.50.319 |
MOTO2Point
順位 | 選手名 | チーム | メーカー | ポイント | |
1位 | F.Morbidelli | EG 0,0 Marc VDS | KALEX | 25 | |
2位 | T.Luthi | CarXpert Interwetten | KALEX | 20 | |
3位 | 中上貴晶 | IDEMITSU Honda Team Asia | KALEX | 16 |
※第1戦終了時点