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MOTO2

雨で再スタートとなったレースで、ルティ選手が今季初優勝

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約1か月のサマーブレークを経て、第10戦チェコを迎えた。
ブルノは、5.4キロの中低速コーナーの多いコース。
ダンロップは、イタリア戦と同じフロントにミディアム2、リアにソフト1とミディアム3を用意した。
初日はウェット・コンディションだったが、予選は晴天の中ドライ・コンディションで行われた。
今回GP200戦目を迎えるベテランのM・パシーニ選手(KALEX)が、10年前に125クラスで獲得して以来のMoto2クラスで初のポール・ポジションを獲得した。
「ポール・ポジションを獲得しただけでなく、アベレージもよくて、決勝ではいいレースができると思う。明日は、4、5人の速いライダーがいるので、とても厳しいレースになると思う。トップ5でフィニッシュできるように全力を尽くします」とパシーニ選手。
続いて、M・オリヴィエーラ選手(KTM)が2位、首位のF・モルビデッリ選手(KALEX)が3位となる。
また、中上貴晶選手(KALEX)は15位、長島哲太選手は予選序盤で転倒して23位となる。
中上選手は「コーナーの旋回性が悪く、タイムを短縮することができなかった。何をやってもフィーリングが変わらず、今日はお手上げの状態でした。明日に向けて、もう一度データを確認して、対策したい」とコメント。
長島選手は「フィーリングはすごくよかった。10コーナーで少し突っ込みすぎて転んでしまった。すぐにピットに戻り再スタートしたが、タイム更新できなかった。明日は追い上げたいです」と語った。

朝方雨が降ったものの、Moto2クラスの決勝が始まるころには路面はほぼドライとなっていた。
決勝がスタートすると、オリヴィエーラ選手がホール・ショット。後ろからパシーニ選手、F・バグナイア選手(KALEX)、モルビデッリ選手などが続く。
すぐにパシーニ選手がトップに立ちレースをリード。モルビデッリ選手、バグナイア選手、オリヴィエーラ選手、M・マルケス選手(KALEX)が追いかける展開となる。
そして、7周目に入ると雨がぱらつき始め、8周目に入ったところで赤旗が出される。
7周目終了時点の順位で並び、6周のレースが行われることになる。
小雨が降る中、6周のレースがスタート。ルティ選手が3列目から飛び出してホール・ショットを決め、後ろからマルケス選手、モルビデッリ選手、パシーニ選手、オリヴィエーラ選手が続く。ところが、パシーニ選手は1周目に転倒してしまう。
ルティ選手がレースをリードし、単独2位にマルケス選手が続く。3位争いはオリヴィエーラ選手とL・マリーニ選手(KALEX)が展開する。モルビデッリ選手はペースが上がらず、8位に後退してしまう。
ルティ選手は最後まで後続を寄せ付けずに6周を走り切り、今季初優勝を達成。マルケス選手が2位、オリヴィエーラ選手が3位でチェッカーを受けた。
また、モルビデッリ選手は8位でゴール。この結果、首位のモルビデッリ選手と2位ルティ選手の差は、17点差と詰まった。
また、長島選手は17位、中上選手は24位となっている。

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優勝
T・ルティ選手(KALEX)

「昨年のオーストラリア戦以来の優勝を達成できて、とてもうれしい。今回は、フリー走行、予選とあまりいい走りができなかったが、ウエット・コンディションとなった朝のウォーム・アップではとても気持ちよく乗ることができた。ドライ・コンディションでスタートした最初のレースも、まずまずのポジションまで追い上げることができたし、赤旗中断になっての再スタートも、いいスタートを切ることができた。難しいコンディションだったが、すぐにいいリズムを見つけられ、今日は限界まで攻めることができた。まだチャンピオンシップのことは考えていない。一戦一戦、全力で挑みます」

2位
A・マルケス選手(KALEX)

「前戦ドイツでケガをしたため、夏休みはとても厳しい時間だった。それだけに、こうして表彰台に立てて本当にうれしい。今日は、開幕前に交通事故で亡くなったアンヘル・ニエトさんのために優勝を目指したが、今日のルティ選手は本当に速かった。でも、今日の2位をニエトさんに捧げます。彼のことは一生忘れません。彼はレース界の本物のレジェンドです」

3位
M・オリヴィエーラ選手(KTM)

「レースが赤旗中断になり、とてもラッキーだった。周回を重ねるごとに厳しい走りを強いられていたから。それだけに雨が降ってきて、6周のレースになったのは我々には追い風となった。ルティ選手とマルケス選手には、あっという間に離されてしまった。その差を縮めようと走ったが、今日は3位でフィニッシュするのがやっとだった。これまでウエット・コンディションでいい走りができていなかったので、とてもハッピーです」

17位
長島哲太選手(KALEX)

「再スタートしたレースがもう少し長い周回数なら、もっといいポジションでフィニッシュできたと思う。予選順位が決勝に大きく影響した。それも自分の転倒というミスが原因だったので、次のオーストリアでは、そうしたミスをないようにして、しっかりいいグリッドから決勝に挑みたい」

24位
中上貴晶選手(KALEX)

「一度もトップ10に入れないセッションが続き、決勝も、ドライもウエットもいい走りができなかった。何が原因なのかは分からないが、スーパーバイクからの乗り換えにうまく適応できなかったのかなと思う。2週連続のレースになるので、オーストリアに向けて、今回ダメだった理由を理解したいです」


MOTO2Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 T.Luthi CarXpert Interwetten KALEX '13.39.036 Dunlop ユーザー
2位 A.Marquez EG 0,0 Marc VDS KALEX '13.44.027 Dunlop ユーザー
3位 M.Oliveira Red Bull KTM Ajo KTM '13.46.019 Dunlop ユーザー
17位 長島哲太 Teluru SAG Team KALEX '14.03.477 Dunlop ユーザー
24位 中上貴晶 IDEMITSU Honda Team Asia KALEX '14.08.499 Dunlop ユーザー

MOTO2Point

順位 選手名 チーム メーカー ポイント
1位 F.Morbidelli EG 0,0 Marc VDS KALEX 113 Dunlop ユーザー
2位 T.Luthi CarXpert Interwetten KALEX 100 Dunlop ユーザー
3位 A.Marquez EG 0,0 Marc VDS KALEX 78 Dunlop ユーザー

※第10戦終了時点


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MOTO3

首位のミル選手がフェナーティ選手を抑えて6勝目を決める

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Moto3クラスには、フロントにソフト&ミディアムM、リアにソフトS1、ミディアムM1を供給した。
G・ロドリゴ選手(KTM)が初のポール・ポジションを獲得。予選の1周目に転倒したが、その後再スタートして最速タイムをだした。
「転倒で足が少しはれているけど、問題ない。再スタート後、うまくスリップ・ストリームを使ってタイムを出せた。明日はドライだといいけど。いつもMoto3クラスのレースは大混戦になるから、冷静に戦いたい」とロドリゴ選手。
2位にR・フェナーティ選手(HONDA)、J・ゲバラ選(KTM)が入る。
首位のJ・ミル選手(HONDA)は4番手につける。上位18位までが1秒以内の差で続く、僅差の予選となった。
佐々木歩夢選手(HONDA)は11位となり、「予選でも自分の目標としていたベスト・グリッドを獲得することができた。明日はトップ・グループについていって、ベスト・リザルトを狙います」と語った。
鈴木竜生選手(HONDA)13位となり「目標のトップ10以内という目標は果たせなかったが、アベレージは悪くないので、決勝は5列目から追い上げたい」とコメント。
鳥羽海渡選手(HONDA)は23位で、「セッション序盤に転倒してしまった。マシンを直してもらい再スタートしたが、1周しかタイム・アタックできなかった。明日は追い上げたい」とコメントした。

ウェット・コンディションで決勝を迎えた。
スタートよく飛び出したのは、ロドリゴ選手だったが、すぐにゲバラ選手がトップに浮上。ロドリゴ選手、ミル選手、B・ベンヅナイダー選手(KTM)、フェナーティ選手などが続く。
まずは、ゲバラ選手、ベンヅナイダー選手、ミル選手がトップ・グループを形成する。セカンド・グループはN・アティラプワパ選手(HONDA)とM・ラミレス選手(KTM)。
中盤に向けて、ゲバラ選手とベンヅナイダー選手がトップ争い。ミル選手、アティラプワパ選手、フェナティ選手など6台がセカンド集団を形成する。
レースの折り返しを過ぎると、トップ2台のゲバラ選手とベンヅナイダー選手に、フェナーティ選手、ミル選手が追いつき、トップ争いは4台となる。
タイトルを争うミル選手とフェナーティ選手を交え、4台は何度の順位を入れ替えながらドッグ・ファイトを展開していく。
残り3周になるとミル選手が一気にトップに浮上し、フェナーティ選手が続く。ゲバラ選手、ベンヅナイダー選手にA・カネット選手(HONDA)が追いつき、3台が3位争いとなる。
ミル選手とフェナーティ選手は最後まで僅差の戦いを見せていくが、ミル選手が逃げ切って今季6勝目。
フェナーティ選手が2位となった。この結果、首位のミル選手とフェナーティ選手の差は、42点と広がった。
また、3位争いは、後方から追い上げてきたカネット選手がベンヅナイダー選手、ゲバラ選手を抜き去って3位表彰台をつかんだ。
また、鈴木選手は8位、佐々木選手15位、鳥羽選手は29位となった。

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優勝 J・ミル選手(HONDA)

「サマーブレイクのおかげで、とても気持ちよく後半戦を迎えることができた。ここに着いた日にアンヘル・ニエトさんが亡くなったことを聞き、なんとか優勝して、彼に優勝を捧げたいと思った。今大会は、ドライ・コンディションではいい走りができていた。今日はウエットでも気持ちよく乗ることができた。この勝利をニエトさんと彼の家族に捧げます」

2位 R・フェナーティ選手(HONDA)

「今日の結果にはとても満足しています。ウエット・コンディションでいいセット・アップができたからです。正直、レース序盤は、こうしたレースができるとは思っていなかった。それがミル選手とバトルすることができて、本当に限界まで攻めることができた。多くのリスクを負いながら、こうして2位でフィニッシュできたことは、自分にとっては優勝に匹敵するものです」

3位 A・カネット選手(KTM)

「序盤はリスクを負わず、着実にタイヤを温めることに努めた。それから徐々にペースを上げて、前を走るライダーたちをパスしていった。トップ・グループからは約3.5秒離れていたが、4位との差も開いていたので、3位をキープすることにした。今日は3位になるためにリスクを冒し、全力を出し切った。予選が17番手と厳しい順位だったので、この結果はとてもうれしく、まるで優勝したような気分です」

8位 鈴木竜生選手(HONDA)

「自己ベストを更新できず残念です。土曜日のFP3では2度の転倒があったが、決勝では自己ベストタイの8位でフィニッシュすることができた。これで3回目の8位、その他にも10位と9位があり、この辺りの位置、トップ10が自分のポジションになったと思う。次のステップとなるトップ5を目指し、連戦となるオーストリアをがんばります」

15位 佐々木歩夢選手(HONDA)

「スタートはよかったが、2周目から4周目までなかなかペースをつかめず、遅れてしまった。それからはトップ・グループと変わらないペースで走れたが、序盤に遅れた分を取り戻すことはできなかった。なんとか15位でフィニッシュしてポイントを獲得できたのはよかったです。後半戦の目標としていた、予選でいいグリッドを獲得するというのは達成したので、次のオーストリアではさらにグリッドを上げて、決勝のリザルトも上げていきたい」

29位 鳥羽海渡選手(HONDA)

「序盤にフィーリングをつかめず、それが最後まで影響した。ウエットはそれほど苦手な意識はないのですが、ウエット・コンディションで、全くいいところがなかった。なにが原因なのかをしっかり分析して、オーストリアに挑みたいです」


MOTO3Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 J.Mir Leopard Racing HONDA '44.41.314 Dunlop ユーザー
2位 R.Fenati Marinelli Rivacold Snipers HONDA '44.41.664 Dunlop ユーザー
3位 A.Canet Estrella Galicia 0,0 HONDA '44.44.392 Dunlop ユーザー
8位 鈴木竜生 SIC58 Sauadra Corse HONDA '44.51.548 Dunlop ユーザー
15位 佐々木歩夢 SIC Racing Team HONDA '44.55.625 Dunlop ユーザー
29位 鳥羽海渡 HONDA Team Asia HONDA '45.29.327 Dunlop ユーザー

MOTO3Point

順位 選手名 チーム メーカー ポイント
1位 J.Mir Leopard Racing HONDA 190 Dunlop ユーザー
2位 R.Fenati Marinelli Rivacold Snipers HONDA 148 Dunlop ユーザー
3位 A.Canet Estrella Galicia 0,0 HONDA 126 Dunlop ユーザー

※第10戦終了時点