- 天気:雨
- 気温:17度
- 観客:96,324人
MOTO2
雨の中、アーゲター選手が3年ぶりの優勝を飾る
第13戦サンマリノの舞台は、イタリア北東部の海沿いの町にあるミサノ・サーキット。約4.2キロで中低速コーナーの多いテクニカル・サーキットとなっている。
今回、ダンロップは、オーストリア戦と同じ、フロントにミディアム2、リアにソフト1、ミディアム3を用意した。
予選は、ドライ・コンディションで行われ、地元イタリアのM・パシーニ選手(KALEX)が4戦連続のポール・ポジションを獲得した。
「マシンの感触はとてもよかった。ポール・ポジションを獲得するためにリスクを負った。明日は表彰台に上がりたいです」とパシーニ選手。
続いて、首位のF・モルビデッリ選手(KALEX)が2位、D・アーゲター選手(KALEX)が今季初のフロント・ロー3位をつかんだ。
また、中上貴晶選手(KALEX)は5位2列目。
「昨日からコンディションが微妙に変わり、正直、あまり気持ちよく乗れなかった。天気がどうなるかわからないが、ドライで走りたいです」と中上選手。
長島哲太選手(KALEX)は、28位となった。
「予選ではフリー走行の15番手以上を目標にしたが、力が入りすぎて転倒してしまった。グリッドが悪く、厳しいレースになるが、ふとつでも順位を上げたい」と長島選手。
決勝当日は、朝から雨が降り続く、生憎のコンディションとなる。
雨、そして気温17度という涼しい中、決勝レースがスタート。モルビデッリ選手が好スタートを切り、後ろからアーゲター選手、パシーニ選手などが続く。
モルビデッリ選手は引き離しにかかる。アーゲター選手が単独2位で続き、M・オリヴィエーラ選手(KTM)、中上選手、T・ルティ選手(KALEX)、H・シャリン選手(KALEX)が3位争いとなる。
4周目、トップのモルビデッリ選手が転倒してしまう。これでアーゲター選手がトップに浮上。ルティ選手が2位、オリヴィエーラ選手3位。中上選手、シャリン選手が後方から続く。
レース中盤、トップのアーゲター選手にルティ選手が追いつきトップ争いを開始。オリヴィエーラ選手が単独3位に続いたが、10周目に転倒し、シャリン選手が3位に上がる。中上選手はペースが上がらず遅れてしまう。
後半に入ると、アーゲター選手とルティ選手が激しいバトルを展開。アーゲター選手がトップを守っていく。シャリン選手は単独3位で続く。
ラスト2周になるとアーゲター選手は1秒以上のリードを広げるとそのままトップでチェッカー。今季初優勝を飾った。
ルティ選手は2位。首位のモルビデッリ選手がノーポイントに終わったため、首位と2位ルティ選手の差は9点となった。
続いて、マレーシア人のシャリン選手が初の3位表彰台を獲得した。
また、中上選手は5位につけていたが最終ラップに転倒。再スタートして11位でフィニッシュした。
長島選手は2度転倒しながらも再スタートして14位に入っている。15人が転倒リタイアするサバイバルレースとなった。
<追記>
10月15日、優勝したアーゲター選手は規定外のオイルを使用したことが判明し、失格となった。
代わってT・ルティ選手が優勝、・シャリン選手(KALEX)2位、F・バグナイア選手(KALEX)が3位。
中上選手10位、長島選手13位に繰り上がった。
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優勝 D・アーゲター選手(SUTER)
「とても難しいコンディションで、これほどまで速く走れるとは思っていなかった。チームがとてもいい仕事をしてくれて、ウェット・コンディションでいいグリップがあった。ルティ選手がずっと後ろにいたので、とにかくプッシュした。転倒はしたくなかった。このサーキットで優勝できて最高の気分です」
2位 T・ルティ選手(KALEX)
「朝のウォーム・アップで転倒して、時間をかなり無駄にしてしまった。レース序盤はリズムをつかむのに苦労した。モルビデッリ選手が転倒したのを知ったとき、彼がレースに戻るのは難しいと思った。僕はただチャンピオンシップのことしか考えていなかった。アーゲター選手はブレーキングがとても強かった。転倒するリスクを負いたくなかったので、彼の後ろを走っていった。今回の2位は、チャンピオンシップにおいてとても重要です。また、アーゲター選手にもおめでとうと言いたい。勝利にふさわしい走りだった。初めてスイス人による1、2位フィニッシュを果たしました。」
3位 H・シャリン選手(KALEX)
「今の気持ちをどのように言葉にしていいかわからない。いつも支えてくれた家族、チーム、そして友人に感謝している。ここまでの4年間、表彰台に上がれなかったけど、本当にがんばってきた。昨年、もう少しで表彰台というところまでいったことがあった。あの時のミスから学んできた。すべてを理解するように心がけてきた。決してあきらめずにやってきて、結果がでて本当にうれしいです」
11位 中上貴晶選手(KALEX)
「5位を走っていて、最終ラップに転倒してしまった。今年はウエット・コンディションでいい走りがまったくできなかったが、今日は、自分としてはいい走りができたと思う。トップから離されていったが、5番手を走れたことは自分としては大きな自信になった。すごく滑りやすいコンディションで、どの周回も転倒のリスクはあった。たまたま最終ラップの4コーナーで転んでしまったと思えるほど厳しいレースだった。今日はサバイバルレースになることは分かっていたし、そういう中でいいレースができていただけに、残念な結果です。」
14位 長島哲太選手(KALEX)
「朝のウォーム・アップの時点では、かなり厳しい走りになることを覚悟していたが、決勝に向けてセッティングを変更して、かなり乗りやすくなった。しかし、2度の転倒でポジションを大きく落とした。最後まで走ればポイントを獲得できると思い、2回ともに再スタートを切って、最後は14位でフィニッシュした。2点を獲得した。今年はウエットでいい走りができているので、ちょっと欲張ってしまったかもしれない。ただ、最悪の状況でも、こうしてポイントを獲得できてよかった。
MOTO2Result
順位 | 選手名 | チーム | メーカー | タイム | |
1位 | T.Luthi | CarXpert Interwetten | KALEX | '51.41.109 | |
2位 | H.Syahrin | Petronas Raceline Malaysia | KALEX | '51.47.584 | |
3位 | F.Bagnaia | SKY Racing Team VR46 | KALEX | '52.00.932 | |
10位 | 中上貴晶 | IDEMITSU Honda Team Asia | KALEX | '53.12.157 | |
13位 | 長島哲太 | Teluru SAG Team | KALEX | '52.57.625 -1 laps |
MOTO2Point
順位 | 選手名 | チーム | メーカー | ポイント | |
1位 | F.Morbidelli | EG 0,0 Marc VDS | KALEX | 223 | |
2位 | T.Luthi | CarXpert Interwetten | KALEX | 219 | |
3位 | A.Marquez | EG 0,0 Marc VDS | KALEX | 155 |
※第13戦終了時点