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MOTO2
雨の中、マルケス選手が今季3勝目を決める
開業20周年を迎えたツインリンクもてぎで、第15戦を迎えた。
約4.8キロでストップ&ゴーのキャラクターを持つコースに、ダンロップはフロントにいつものM2、リアにはM3と、MS0スーパーソフトを用意した。
初日から雨に見舞われる悪天候となった。土曜日の午後は雨は止み、予選は少しウェット・パッチが残る状態で始まり、徐々に路面は乾いていった。
予選で、ポール・ポジションを獲得したのは、中上貴晶選手(KALEX)。今季初となった。
「予選の最初はレイン・タイヤで走ったが、少しずつ路面が乾いていったので、最後の10分でスリックを履いてアタックした。最終ラップでは少しミスもあったけど、いいタイムを出せた。ポール・ポジションをとれるとは思っていなかったので、うれしいです。今年初のポールを地元でとれたのでパーフェクトです」と中上選手。
続いて、M・マルケス選手(KALEX)が2位、X・ヴィアージ選手(TECH3)が3位となる。
首位のF・モルビデッリ選手(KALEX)は15位、ランキング2位のT・ルティ選手(KALEX)は13位につけた。
また、ワイルド・カードで参戦した水野涼選手(KALEX)は23位、榎戸育宏選手(KALEX)25位。長島哲太選手(KALEX)は予選中に転倒して29位となった。
決勝当日、朝のウォーム・アップ走行が始まると雨が降り始める。走行中にマシンから漏れたオイル処理に時間がかかり、タイム・スケジュールは変更された。Moto2の決勝は、午後1時から15周に短縮されて行われることになる。
雨が降り続く厳しいコンディションの中、決勝レースを迎えた。
スタートが切られると、中上選手がホール・ショット。後ろからヴィアージ選手、マルケス選手、M・パシーニ選手(KALEX)などが続く。
中上選手はレースをリード。後ろからパシーニ選手、マルケス選手、ヴィアージ選手などが続く。
中盤になると、中上選手にマルケス選手が接近し、トップ争いを展開。パシーニ選手とヴィアージ選手が3位争いとなる。
10周目、マルケス選手が中上選手を抜き去りトップに浮上。ヴィアージ選手、さらに追い上げてきたH・シャリン選手(KALEX)も中上選手をとらえる。
トップに立ったマルケス選手は、すぐさま引き離しにかかり1秒以上のリードを奪う。ヴィアージ選手、シャリン選手が2位争いとなり、中上選手はパシーニ選手と4位争いを展開する。
マルケス選手はそのままトップを守り切ると、今季3勝目を達成。2位にヴィアージ選手、シャリン選手は今季2度目の3位表彰台を獲得した。
中上選手は、終盤遅れると6位でゴールした。
また、首位のモルビデッリ選手は8位、ランキング2位のルティ選手は11位となり、19点差となった。
一方、榎戸選手は14位。長島選手は転倒しながらも20位。水野選手22位となった。
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優勝 A・マルケス選手(KALEX)
「コンディションが厳しかったけど、速く走れることは分かっていたし、うまくマシンを操ることができていた。後ろから3位争い集団が追いついて来たたから、トップに立って、引き離そうと走った。前に出てからはとにかく集中して走っていった。ケガの後、大変だったから、また勝てて本当にうれしいです」
2位 X・ヴィアージ選手(TECH3)
「今週はコンディションが悪くて、大変だった。そんな中、初めての表彰台に上がれて本当にうれしい。マルケス選手についていってアタックしようと思ったけど、難しかった。2位でも本当にうれしいです」
3位 H・シャリン選手(KALEX)
「スタート直後に水しぶきで視界が悪くて、転びそうになり遅れをとってしまった。それから追い上げて3位に入ることができた。いいペースで走れていたので、序盤遅れをとったことが悔やまれます」
6位 中上貴晶選手(KALEX)
「ドライになることを願っていたが、ウェットになったので、覚悟を決めてグリッドについた。ポール・ポジションを活かして、スタートから逃げられるところまで逃げようと考えていた。レース・ウイークの流れを考えると、抜かれたら何もできないことは分かっていたので、できる限りプッシュしてトップを守った。6位という結果は悔しいが、ウェット・レースでは自己ベストだし、レース内容としては最善を尽くしたので、やりきったという気持ちです。残り3戦、すべて勝ってシーズンを終えたいです」
14位 榎戸育宏選手(KALEX)
「予選で自分の走りが全くできなくて、フラストレーションがたまっていた。その気持ちをぶつけるようにスタートに賭けて、いいスタートが切れて4から5コーナーでポジションを10番手以上に上げることができた。常に前に行くことだけ考えて走りきった。目標は20位だったのに、14位になることができた。参戦できたことに感謝しています。次のチャンスがあれば、もっと上を目指したいです」
20位 長島哲太選手(KALEX)
「レース・ウイークの流れはよく、ウェットでもドライでもいいレースがしたいと思っていた。予選グリッドが悪かったので、追い上げのレースしかないと思っていた。オープニング・ラップに12台抜いて、トップ・グループと変わらないタイムで追い上げていったが、転倒してしまった。そこから再スタートして、また追い上げのレースになった。次戦では結果が残る走りをしたいです」
22位 水野涼選手(KALEX)
「初めてKALEXのマシンと、ダンロップ・タイヤで初めてMoto2レースを走りました。ドライ・コンディションでは手応えがあったが、初日の雨の走行で、序盤に転倒して、あまり走れなかったことが響いた。何もできないままに終わってしまって、やりきれない気持ちしかないです。それでも、Moto2クラス参戦のために、たくさんの方に支援していただいたことに感謝しています。」
MOTO2Result
順位 | 選手名 | チーム | メーカー | タイム | |
1位 | A.Marquez | EG 0,0 Marc VDS | KALEX | '32.08.901 | |
2位 | X.Vierge | Tech 3 Racing | TECH3 | '32.10.366 | |
3位 | H.Syahrin | Petronas Raceline Malaysia | KALEX | '32.12.035 | |
6位 | 中上貴晶 | IDEMITSU Honda Team Asia | KALEX | '32.15.064 | |
14位 | 榎戸育宏 | Teluru MOTOBUM Racing Team | KALEX | '32.40.938 | |
20位 | 長島哲太 | Teluru SAG Team | KALEX | '32.52.048 | |
22位 | 水野涼 | MuSASHi RT HARC-PRO | KALEX | '32.55.714 |
MOTO2Point
順位 | 選手名 | チーム | メーカー | ポイント | |
1位 | F.Morbidelli | EG 0,0 Marc VDS | KALEX | 256 | |
2位 | T.Luthi | CarXpert Interwetten | KALEX | 237 | |
3位 | A.Marquez | EG 0,0 Marc VDS | KALEX | 180 |
※第15戦終了時点