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Moto2
バグナイア選手が最後に逆転して今季5勝目。首位を奪回
チェコ戦の翌週に行われたオーストリアGP。会場は、4.3キロの中低速コーナーが多いレッドブルリンク。
ダンロップは、前戦と同じフロントにミディアム2を、リアにはエクストラ・ソフト0R1、ソフト2R1を供給した。
ドライ・コンディションで行われた予選では、タイトル争いを展開するF・バグナイア選手(KALEX)が今季3度目のポール・ポジションを獲得した。
「明日の目標はレース序盤からプッシュしてギャップを広げること。でもオリヴィエーラ選手がここでとても強いことは分かっているので、差を広げる機会を与えてくれないかもしれない。厳しい優勝争いになると思う」とバグナイア選手。
続いて2点差で首位に立つM・オリヴィエーラ選手(KTM)が2番手。F・クアタラーロ選手(SPEED UP)が3番手となる。
また、長島哲太選手(KALEX)は、21位につける。
「フィーリングは悪くないが、セクター2で大幅にタイムをロスしていて、なにをやってもよくならなかった。朝のウォームアップで最後の調整をして決勝に臨みます」と長島選手。
決勝当日は、朝から晴天に恵まれた。
スタートが切られると、オリヴィエーラ選手がホール・ショット。スタート直後にバグナイア選手とクアタラーロ選手が接触し、クアタラーロ選手は後退。バグナイア選手は難を逃れて、J・ナバーロ選手(KALEX)の後方3位につける。オリヴィエーラ選手は逃げ切りを図り、ナバーロ選手とバグナイア選手が後ろから続く。
6周目になるとバグナイア選手は2位に浮上。トップのオリヴィエーラ選手は約1秒の差をつける。
レース中盤になると、オリヴィエーラ選手とバグナイア選手がトップ争いを開始。2台の後方では、A・マルケス選手(KALEX)、M・パシーニ選手(KALEX)、L・マリーニ選手(KALEX)、ナバーロ選手、B・ビンダー選手(KTM)が3位争いを繰り広げる。終盤に向けてパシーニ選手、マルケス選手、マリーニ選手の3台の戦いとなっていく。
ラスト・ラップに入ると、オリヴィエーラ選手とバグナイア選手のバトルはヒート・アップ。最終セクションでバグナイア選手が前に出て、今季5勝目を決めた。
オリヴィエーラ選手は2位に入るが、これでバグナイア選手が再びトップに上がり、点差は3点となった。
また、3位争いではラスト・ラップの最終コーナーでマルケス選手がクラッシュ。マリーニ選手が3位入賞を果たした。
長島選手は15位、ポイント圏内でゴールしている。
コメント
優勝 F・バグナイア選手(KALEX)
「また首位に立ててとてもうれしい。今年初めてオリヴィエーラ選手とのバトルだった。スタートは悪くなかったが、最初のコーナーでクアタラーロ選手と接触し、ラインを少し外れてしまった。でも、その後100%でプッシュして、差を縮めていった。オリヴィエーラ選手とのバトルでは集中力を維持し、残り2周で彼を抜けるように彼のラインを学んでタイミングを待った」
2位 M・オリヴィエーラ選手(KTM)
「優勝できなかったのは残念だったけど、ここで2位を獲得できて満足している。全体的には僕にとってすばらしいレースになった。ミスをせず、すべてのラップをリードしたが、最終ラップでひとつポジションを落しただけです。どこでバグナイア選手が仕掛けるか予想しなければならなかった。最終ラップは昨年のMotoGPクラスで起きたレースのコピーのようだった。タイトル争いはとてもタイトでレースは非常におもしろくなっている。僕たちは限界で走っている。今年は上位のライダーがミスをしない。バグナイア選手も僕も常にポイントを獲得してきた。物事がうまくいっているのでとてもうれしいです」
3位 L・マリーニ選手(KALEX)
「パシーニ選手やマルケス選手と、最終コーナーまですばらしいバトルができた。今日のウォーム・アップまでセッティングに悩んでいたので、本当にうれしい。ウォーム・アップを終えて、データを検証し、レースでは他のライダーたちよりもハードなブレーキングができた。安定してミスをしないように、最後まで集中するように努力した。昨日の転倒のあと、すばらしい仕事で僕をコース上に戻してくれたチームのみんなに感謝しています」
15位 長島哲太選手(KALEX)
「レース・ウイークを通じてフロントのフィーリングを改善できず、決勝も厳しい走りになった。今日は、セッティングを変更したことで下りのコーナーで、ブレーキングの安定性がなくなり攻める走りができなかった。厳しいレースでしたが、なんとか15位で1ポイント獲得できたことはよかった。これで8耐、チェコ、オーストリアと続いた3連戦が終わったが、あっという間の3連戦でした。8耐で経験したことはチェコ、オーストリアの2戦に確実に活かすことができた」
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Moto2Result
順位 | ライダー | チーム | バイク | タイム | |
1 | F.Bagnaia | SKY Racing Team VR46 | KALEX | '37.45.914 | |
2 | M.Oliveira | Red Bull KTM Ajo | KTM | '37.46.178 | |
3 | L.Marini | SKY Racing Team VR46 | KALEX | '37.51.867 | |
15 | 長島哲太 | IDEMITSU Honda Team Asia | KALEX | '38.13.908 |