• 天気:晴れ
  • 気温:33度
  • 観客:100,245人

Moto2

首位のバグナイア選手が今季7勝目を達成

  • 天気:晴れ
  • 気温:33度
  • 観客:100,245人

第15戦の開催地は東南アジアのタイ。今回が初開催で、約4.5キロのチャン・インターナショナル・サーキットが会場となった。
Moto2クラスには、フロントはいつものミディアム2、リアにはエクストラ・ソフト0、ソフト2R1と、ソフトよりの選択となった。
ドライ・コンディションで行われた予選では、L・バルダッサリ選手(KALEX)が、今季2度目のポール・ポジションを獲得した。
「ポール・ポジションからスタートすることは、とても重要です。いいペースがあっても、後方からスタートになると、序盤でタイムを落してしまうからね。チームといい仕事をして、予選ではベストを尽くすことができた」とバルダッサリ選手。
続いて、A・マルケス選手(KALEX)が2位、L・マリーニ選手(KALEX)が3位となる。
首位のF・バグナイア選手(KALEX)は6位、2位のM・オリヴィエーラ選手(KTM)5位で2列目に並んだ。
また、長島哲太選手(KALEX)は18位につけた。
「順位的には18位だけど、いい状態で決勝を迎えることができた。最後のアタックで、遅いライダーにひっかかりタイムをロスした。明日は前半が勝負。いいスタートが切れればトップ10は狙えると思う」と長島選手。

決勝レースも晴天に恵まれた。レースが始まると、バルダッサリ選手がホール・ショット。バグナイア選手、オリヴィエーラ選手、マルケス選手などが後ろから続く。
1周目にバグナイア選手がトップに上がり、オリヴィエーラ選手、B・ビンダー選手(KTM)、バルダッサリ選手と続く。
4周目、オリヴィエーラ選手がトップに立ち、すぐ後ろからバグナイア選手、ビンダー選手が続き、この3台がトップ・グループとなる。バルダッサリ選手は6位に後退する。
中盤、オリヴィエーラ選手とバグナイア選手がテール・トゥ・ノーズの戦いを展開。ビンダー選手が3位に続く。9周目に6位につけていたバルダッサリ選手は転倒してしまう。

12周目にバグナイア選手はトップを奪回。オリヴィエーラ選手を引き離しにかかり、3周で約1秒の差をつける。オリヴィエーラ選手はチーム・メイトのビンダー選手と2位争いとなる。
終盤に入っても、トップのバグナイア選手は約1秒のリードをキープ。オリヴィエーラ選手、ビンダー選手が2、3位につけていたが、後方からマリーニ選手が接近。残り2周でマリーニ選手が3位上がり、オリヴィエーラ選手を追いかけ始める。
バグナイア選手はそのまま後続を抑え続けると、今季7勝を達成。
ラスト・ラップ、マリーニ選手はオリヴィエーラ選手を抜き去ると2位を奪った。オリヴィエーラ選手は3位でチェッカー。
この結果、首位のバグナイア選手と2位オリヴィエーラ選手の差は28点となった。
また、長島選手は自己最高の8位でゴール・ラインを通過した。

優勝 F・バグナイア選手(KALEX)

「序盤、オリヴィエーラ選手がとても強かった。しかし、僕は中盤からペースを上げられると思っていたので、そのときを待った。25ポイント差で日本へ向かえることを願っていたが、マリーニ選手がオリヴィエーラ選手を最終ラップに抜いて、素晴らしいプレゼントをくれました」

2位 L・マリーニ選手(KALEX)

「終盤いいペースで走れるように、タイヤをうまくマネジメントできた。スタートではいくつかポジションを落したが、冷静さを失わないように努力した。チーム全体にとって素晴らしい日になった。バグナイア選手をできるかぎり助け、今日のようなレースを続けていきたい」

3位 M・オリヴィエーラ選手(KTM)

「正直いって、今日は優勝したかった。そのためスタートから一生懸命プッシュした。でも今日はそれができなかった。フロント・ブレーキに少し問題があった。コーナー進入と出口でマシンがかなり滑ったので、プッシュするのは難しい状況だった。最後に表彰台に立つことできて、チャンピオンシップポイントを16点獲得しました。まだ4レース残っているから諦めていないです」

8位 長島哲太選手(KALEX)

「今日は序盤からいいペースで走れたし、後半はフリー走行、予選でシミュレーションした通りの走りができた。序盤にもう少しポジションを上げられていたら、表彰台争いも可能だったと思う。今回は、すべてのセッションをフル・タンクで走ったことが決勝につながった。今日はすごく暑かったのですが、普段のトレーニングの成果を感じることもできた。やっと目標とする一桁でチェッカーを受けられたので、次の日本GPはさらに目標を高くして挑みたい」

Photo gallery


Moto2Result

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 F.Bagnaia SKY Racing Team VR46 KALEX '39.00.009
2 L.Marini SKY Racing Team VR46 KALEX '39.01.521
3 M.Oliveira Red Bull KTM Ajo KTM '39.01.660
8 長島哲太 IDEMITSU Honda Team Asia KALEX '39.16.912

Moto3

ディ・ジャンナントニオが2勝目。ベゼッキ選手は不運のリタイア

Moto3クラスには、ソフトS,ミディアムM、リアにソフトS1、ミディアムM1を供給した。
予選では、目下ランキング2位につけるM・ベゼッキ選手(KTM)が今季2度目のポール・ポジションを獲得した。
「今回は最初からいいフィーリングで走ることができた。予選では新しいタイヤを装着して最速タイムを出せた。タイGPで初のポール・シッターになれてうれしい。明日の決勝へもいい準備をしたい」とベゼッキ選手。

J・マシア選手(KTM)2位に入り、真崎一輝選手(KTM)が初の3位フロント・ローに並んだ。
「予選では最初からプッシュしていった。コース上が混んでいて1回しかアタックできなかったけど、トップとの差は僅か。明日はいい結果を残したい」と真崎選手。
首位のJ・マルティン選手(HONDA)は、チェコGPで痛めた左手のケガが悪化し、13位に低迷する。
また、佐々木歩夢選手(HONDA)11位、鈴木竜生選手(HONDA)14位、鳥羽海渡選手(HONDA)26位となる。

決勝が始まるとベゼッキ選手が好スタート。後ろからディ・ジャンナントニオ選手、D・ビンダー選手(KTM)、マシア選手、真崎選手などが続く。3周目、ビンダー選手は他車と接触して転倒してしまう。
トップ争いは、ベゼッキ選手、マシア選手、ディ・ジャンナントニオ選手、佐々木選手、L・ダラ・ポルタ選手(HONDA)、D・フォッジア選手(KTM)などが競り合っていく。真崎選手は9位につけている。
中盤になっても混戦は続き、ダラ・ポルタ選手、ベゼッキ選手、佐々木選手、フォッジア選手、ディ・ジャンナントニオ選手を中心に、トップ争いは展開されていく。
ところが、14周目に佐々木選手が、他車と接触してクラッシュ・ダウン。さらに真崎選手も転倒してしまう。

レース終盤、トップ争いはベゼッキ選手、ディ・ジャンナントニオ選手、ダラ・ポルタ選手、フォッジア選手を中心に展開されていく。
残り2周でベゼッキ選手がトップに立つが、ラスト・ラップに入ると、ダラ・ポルタ選手、ディ・ジャンナントニオ選手とドッグ・ファイトを展開。E・バスティアニーニ選手(HONDA)もトップ争いに追いついていく。
ラスト・ラップの最後のコーナーをトップで立ち上がったのはディ・ジャンナントニオ選手、2位にダラ・ポルタ選手が続く。すぐ後ろで、ベゼッキ選手はバスティアニーニ選手の転倒に巻き込まれてクラッシュしてしまう。
これで、3位にはフォッジア選手が入り、後方につけていたマルティン選手は4位となった。
この結果、首位のマルティン選手と、2位ベゼッキ選手の点差は26点に広がった。
また、鳥羽選手は12位、鈴木選手は転倒した。

優勝 F・ディ・ジャンナントニオ選手(HONDA)

「これまで経験してきた中で一番難しいレースだった。気温が非常に高く、トップ・グループの激しいバトルの中で、自分のライディングをキープするのがとても難しかった。残りのレースとチャンピオンシップを考えれば、今日の優勝はとても重要です。チャンピオン争いに加わる可能性もあるので、これから3連戦へ向けて準備を整えます」

2位 L・ダラ・ポルタ選手(HODNA)

「今日は優勝を目指し、全力を尽くした。今回はトップ・グループが大集団になり、常に3番手以内にいられるようにがんばった。最終ラップのアクシデントもあったけど、今季3度目の表彰台を獲得できて本当にうれしい。今日のレース内容には満足しているし、このままの状態をキープして、残り4戦、さらに表彰台に立てるようにがんばります」

3位 D・フォッジア選手(KTM)

「信じられない気持ちです。表彰台に上がれたなんて、最高の気持ちです。ラッキーな面もあったけど、この結果を喜びたいです。これもチームのおかげなので、感謝したい。残りのレースもいい結果を残せるようにがんばります」

12位 鳥羽海渡選手(HONDA)

「序盤のペースがよければ、もっと上のポジションで戦えたと思う。中盤からはペースもよくて、ラスト2周くらいでトップ・グループに追いついた。それだけに本当に悔しいレースだった。今日は、今年の自分の抱えている課題がすべて出てしまった。次の日本GPでは、この課題をしっかり克服していいレースをしたい」

20位 真崎一輝選手(KTM)

「序盤、ベゼッキ選手のうしろ2番手につけていた。混戦の中で少し順位を落としてしまった。なんとか追い上げようとしていたら、誰かに押し出されてしまい転倒してしまった。いい結果を出せると思っていたのでとても残念です。この調子で次のレースでいい結果を出したい」

リタイア 佐々木歩夢選手(HONDA)

「トップ争いしていて転倒したので、とても残念。今日はとてもフィーリングがよくて優勝も狙えると思っていたが、5コーナーでインから抜いてきた選手のマシンが左のハンドルに当たって、それが原因で転んでしまった。転んだのは悔しいですが、トップを走れたし、5、6番手まで下がっても、すぐにトップにポジションを上げられた。すごく自信になったレースだった。ケガをしている左手を、転倒でさらに痛めることがなかったのはラッキーでした。日本GPは手の状態も完ぺきになっていると思うので、今日の悔しさをぶつけたいです」

リタイア 鈴木竜生選手(HONDA)

「残念な結果だった。今日はスタートもよくて、トップ・グループについていけたし、優勝したディ・ジャンアントニオ選手と一緒に走っていた。ポジションは7番手くらいまで上がったと思うし、本当に残念だった。転倒はチーム・メイトと接触したからですが、どっちが悪いというのもないので、今日のことは忘れて次の日本GPに気持ちを切り替えたい。前回のアラゴン、そして今回といい流れになってきたので、この流れを日本GPでもキープして、いいレースをしたい」

Photo gallery


Moto3Result

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 F.Di Gaiannantonio Del Conca Gresini Moto3 HONDA '38.10.789 Dunlop ユーザー
2 L.Dalla Porta Leopard Racing HONDA '38.10.924 Dunlop ユーザー
3 D.Foggia SKY Racing Team VR46 KTM '38.11.255 Dunlop ユーザー
12 鳥羽海渡 HONDA Team Asia HONDA '38.14.402 Dunlop ユーザー
20 真崎一輝 RBA BOE Skull Rider KTM '39.10.179 Dunlop ユーザー
リタイア 佐々木歩夢 Petronas Sprinta Racing HONDA '22.33.253 -9 laps Dunlop ユーザー
リタイア 鈴木竜生 SIC58 Squadra Corse HONDA '6.57.830 -19 laps Dunlop ユーザー