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Moto2

クアタラーロ選手がトップでゴールも失格。バグナイア選手が今季8勝目

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ヨーロッパを離れるため「フライアウェイ・シリーズ」と呼ばれる3連戦の初戦、日本ラウンドを迎えた。
今回、ダンロップはフロントにソフト343、ミディアム2、リアにエクストラ・ソフト0R1、ソフト2R1というソフトよりのタイヤを供給した。

初日の金曜日は雨がぱらつく天気となったが、予選はドライ・コンディションで行われた。
目下首位に立つF・バグナイア選手(KALEX)が今季6度目のポール・ポジションを獲得した。
「明日も集中してミスのないように走りたい。レースをリードしてコントロールしたいね」とバグナイア選手。
続いて、F・クアタラーロ選手(SPEED UP)が2位。I・レクオナ選手(KTM)が初のフロント・ロー3位に続く。
ランキング2位のM・オリヴィエーラ選手(KTM)は9位3列目にとなる。
また、長島哲太選手(KALEX)は、自己最高の8位3列目を獲得している。
「予選で自己最高順位を獲得できた。アベレージもよく、タイムも単独で出すことができているから、タイの8位を超える結果を目指します。上位とのタイム差がないので、混戦になると思うが、落ち着いて戦いたい」と長島選手。

決勝当日、朝から晴天に恵まれた。決勝レースがスタートすると、バグナイア選手が好ダッシュを決めて、後ろからクアタラーロ選手、X・ヴィアージ選手(KALEX)、L・バルダッサリ選手(KALEX)などが続く。
3周目、クアタラーロ選手がトップに浮上して引き離しにかかる。後ろからバグナイア選手、バルダッサリ選手が続き、ヴィアージ選手以下は離されていく。
レース中盤になると、クアタラーロ選手とバグナイア選手がトップ争いを展開。すぐ後ろからバルダッサリ選手が続く。
また、オリヴィエーラ選手は、ヴィアージ選手などと4位を争っていく。

レース終盤に向けてクアタラーロ選手とバグナイア選手はテール・トゥ・ノーズのバトルを展開。バルダッサリ選手が単独3位で続く。
ラスト・ラップに入ると、トップ争いの2台は息詰まる戦いを繰り広げていくが、クアタラーロ選手がトップを死守してチェッカーを受ける。
ところが、レース後の再車検でクアタラーロ選手が使用していたタイヤの空気圧が規定よりも低いかったために失格となってしまう。
これでバグナイア選手の8勝目となった。バルダッサリ選手は2位、4位でゴールしたオリヴィエーラ選手が3位に繰り上がった。
この結果、首位のバグナイア選手と2位オリヴィエーラ選手の差は37点に広がった。
長島選手は12位に入っている。

コメント

優勝 F・バグナイア選手(KALEX)
「レース終了後に優勝したことを伝えられたけど、とてもうれしいです。今日もすばらしいリズムで走れたと思う。クアタラーロ選手のスタートは非常によかったので、差が広がらないように彼に付いていった。予選に比べると、路面のアスファルトのコンディションが何か違っていて、同じペースで走ることは難しかった。好きなサーキットのひとつであるフィリップアイランドに向けて、準備はできています」

2位 L・バルダッサリ選手(KALEX)
「予選の後、今日は優勝争いをしたいと思っていた。そして、かなり近いところで戦えた。でもレースが進むにつれて、前のふたりについて行くのは少し難しいとわかった。今日は2位に繰り上がったが、重要なことは、表彰台でフィニッシュできるいいペースで走り続けたこと。今はフィリップアイランドが楽しみです」

3位 M・オリヴィエーラ選手(KTM)
「レースでは勝負できるだろうと思っていたけど、難しかった。想像していたようなレース展開にならなかった。昨年はずっと雨だったので、自分の感覚では、今年になって初めてドライ・コンディションのもてぎを走ったことになり、その代償を払わされたような気がする。僕たちがチャンピオンシップの戦いを続けるためには、常に上位につけて、レースに勝たなくてはならない。昨年勝利を収めたオーストラリアで、最善を尽くしたいと思う」

12位 長島哲太選手(KALEX)
「朝のウォーム・アップでマシンに変更を加えたが、それがいい方向に行かず、予選の時のいい感覚で走れなかった。攻めると転倒しそうになってしまい、リズムにのることができなかった。ほんの少しの変更だったが、マシンの感触が変わってしまい、それに自分が合わせ切れなかった。それでもポイントをとれたし、状態はよくなってきているので、残り3戦でいい結果を残せるようにがんばります」

Photo gallery


Moto2Result

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 F.Bagnaia SKY Racing Team VR46 KALEX '41.04.294 Dunlop ユーザー
2 L.Baldassarri Pons HP40 KALEX '41.10.521 Dunlop ユーザー
3 M.Oliveira Red Bull KTM Ajo KTM '41.15.847 Dunlop ユーザー
12 長島哲太 IDEMITSU Honda Team Asia KALEX '41.24.105 Dunlop ユーザー

Moto3

ベゼッキ選手が今季3勝目。マルティン選手はクラッシュ

Moto3クラスには、前戦と同じフロントにソフトS、ミディアムM、リアにソフトS1、ミディアムM1を用意した。
ドライ・コンディションで行われた予選では、アルゼンチン人ライダー、G・ロドリゴ選手(KTM)が今季初のポール・ポジションを獲得した。「去年は2回ポール・ポジションをとったけど、今年はマルティン選手が強くてとれなくて、やっととれた。毎年よくなっているから、優勝に近づいてきていると思う」とロドリゴ選手はコメントした。
J・マクフィー選手(KTM)2位、M・ベゼッキ選手(KTM)が3位に続く。
首位のJ・マルティン選手(HONDA)は4位2列目となる。
また、真崎一輝選手(KTM)8位。「予選では序盤からプッシュした。最後にアタックしたとき、何台か抜いていいタイムを出すことができた。上位陣のタイム差は少ないから、トップ集団でいいレースがしたいです」と真崎選手。
佐々木歩夢選手(HONDA)13位、鈴木竜生選手(HONDA)は転倒してしまい26位、鳥羽海渡選手(HONDA)28位。
ワイルドカードとして参戦した岡崎静夏選手(HONDA)29位、福嶋佑斗選手(HONDA)30位となる。

決勝が始まると、ロドリゴ選手がホール・ショット。後ろからベゼッキ選手、マルティン選手、マクフィー選手などが続く。
オープニング・ラップにベゼッキ選手がトップに浮上。後ろからロドリゴ選手、マクフィー選手、マルティン選手と続き、上位13台がトップ集団を形成。ベゼッキ選手、マルティン選手、ロドリゴ選手、L・ダラ・ポルタ選手(HONDA)を中心にトップ争いが展開される。
レース中盤、ベゼッキ選手、ダラ・ポルタ選手、マルティン選手、D・ビンダー選手(KTM)など10台が混戦を続ける。佐々木選手も先頭集団の最後尾でついていく。
そして、残り5周というところで、マルティン選手が転倒、そのままリタイアしてしまう。

レース終盤に入っても混戦は続き、ベゼッキ選手がトップでラスト・ラップへ突入。一旦ビンダー選手が前に出るが、最終コーナーを立ち上がると、ベゼッキ選手が前に出てチェッカー、3勝目を飾った。
ビンダー選手は、後方から来たダラ・ポルタ選手にもゴール直前で抜かれてしまい、ダラ・ポルタ選手が2位、ビンダー選手は3位となる。
マルティン選手が無得点に終わったため、首位のマルティン選手と2位ベゼッキ選手の差はわずか1点となった。
また、佐々木選手は9位でゴール。鈴木選手は15位、鳥羽選手は17位となった。真崎選手は9周目に転倒したが再スタートして22位。岡崎選手23位、福嶋選手24位となった。

コメント

優勝 M・ベゼッキ選手(KTM)
「いいスタートできるように集中した。マルティン選手との点差を詰めたかったから、今日はなんとしても勝ちたかった。今日はいいバトルができて、勝つために全力を尽くした。そして優勝できたので、本当にうれしいです。次のオーストラリアにも集中して臨みます。前回は不運なリタイアがあったけど、チーム・スタッフやVR46アカデミーのみんながサポートしてくれて、本当に感謝しています」

2位 L・ダラ・ポルタ選手(HODNA)
「2連続表彰台獲得はいい結果だと思う。僕のマシンはとても速く、フロントの感触がよく、コンスタントに速く走ることができた。ミサノでLeopard Racingとの契約更新したので、これで落ち着いた。来シーズンに向けて準備もしている。チームは僕をよくサポートしてくれて、お互いの信頼関係もある。優勝したいという熱い気持ちを持って、オーストラリアへ向かいます」

3位 D・ビンダー選手(KTM)
「初の表彰台を獲得できて本当にうれしい。最終コーナーを立ち上がった時、勝てるかと思ったけど、3位でもうれしいです。すごくタフなレースだった。今シーズンはいろいろ難しい状況が続いていたけど、最近は状態が上がっている。これもチームのおかげだと思う」

9位 佐々木歩夢選手(HONDA)
「朝のウォームアップでは、そんなにプッシュしていないのにトップ・タイムをマークできた。決勝でも行けるかなと思ったが、走り出したら、すごく滑りやすい状態だった。皆も同じだと思って、絶対に転ばないようにと思ってトップ争いについて行った。レース後にマシンをチェックしたらタイヤの空気圧が間違っていたことでグリップしなかったことが分かった。次は、間違えないようにお願いして、残り3戦で表彰台を狙います」

15位 鈴木竜生選手(HONDA)
「もてぎはブレーキングが大事なコースなのに、マシンをハード・ブレーキングできる状態にできなかったので、厳しい戦いとなった。去年は4位だったので、いい結果の残したかっただけに残念です。次は好きなフィリップ・アイランドなので、気持ちを切り替えてがんばります。残り3戦で、初の表彰台を狙っていきます」

17位 鳥羽海渡選手(HONDA)
「朝のウォーム・アップで、マシンを調整して、やっとまとまってきていた。自分の限界を知ることができて、決勝では追い上げることができた。初日から今日のような走りができていれば、流れが変わっていたと思うので、次では最初から限界まで攻めて行きたいと思う」

22位 真崎一輝選手(KTM)
「朝のウォーム・アップもいい感じだった。スタートはいまひとつだったけど、上位グループに加わって走っていた。その後、前で転倒があって、上位陣と差ができて、その差を詰めようとプッシュしていたら、転倒してしまった。本当に残念です。いいペースで走れていたので、ミスがなければ7位くらいにはなれたと思う。次のフィリップアイランドは初のコースになるけど、初日からがんばります」

23位 岡崎静夏選手(HONDA)
「決勝でも目標タイムには届かなかった。2年前に初めてグランプリに出させてもらった時は、Moto3の乗り方を勉強できた。今回はそれを実行したかったが、そのためのセッティングを進めることができなかった。Moto3ライダーの走りを見て、自分もメリハリある走りがしたいと思いました」

24位 福嶋佑斗選手(HONDA)
「初日が一番タイムがよく、その後は考え過ぎて、思うような方向には進まず、なさけない結果に終わった。それでも、GPライダーのレベルの高さを実感できたので、出てよかったと思う。この経験を全日本最終戦に生かしたい」

Photo gallery


Moto3Result

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 M.Bezzecchi Redox PruestelGP KTM '39.35.653 Dunlop ユーザー
2 L.Dalla Porta Leopard Racing HONDA '39.35.694 Dunlop ユーザー
3 D.Binder Red Bull KTM Ajo KTM '39.35.695 Dunlop ユーザー
9 佐々木歩夢 Petronas Sprinta Racing HONDA '39.38.790 Dunlop ユーザー
15 鈴木竜生 SIC58 Squadra Corse HONDA '39.44.890 Dunlop ユーザー
17 鳥羽海渡 HONDA Team Asia HONDA '39.46.550 Dunlop ユーザー
22 真崎一輝 RBA BOE Skull Rider KTM '40.17.581 Dunlop ユーザー
23 岡崎静夏 Kohara Racing Team HONDA '41.23.989 Dunlop ユーザー
24 福嶋佑斗 Team Plus One HONDA '39.40.420 -1 lap Dunlop ユーザー