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Moto2

首位のバグナイア選手が今季3勝目を決める

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24時間レースで有名なフランス・ルマンで、第5戦を迎えた。
約4キロのコースは、ストップ&ゴー・タイプのレイアウトとなっている。
ダンロップは、フロントにミディアム2、リアにエクストラ・ソフト0、ソフト2R1を用意した。
ドライ・コンディションで行われた予選では、首位につけるF・バグナイア選手(KALEX)がMoto2クラスで初のポール・ポジションを獲得した。
「Moto2クラスでは、僕とチームにとって初めてのポール・ポジションになった。風がまだ少なかった午前中から速く走れていて、自己ベストを出せた。明日はとても厳しいレースになると思うが、いいペースで走れると思う。すべては最後の10周で決まると思う」とバグナイア選手。

続いて、X・ヴィアージ選手(KALEX)、L・バルダッサリ選手(KALEX)が2、3位に続く。
また、長島哲太選手(KALEX)は22位となる。
「今日はフリー走行で転倒してしまい、予選ではリズムある走りができなかった。転倒するまでは順調にタイムを短縮していて、そのリズムで予選に挑めればよかったんですが。明日の決勝は厳しいレースになると思う。しっかり走りきってポイントを獲得したい」と長島選手。

決勝当日も晴天に恵まれた。
スタートが切られると、バグナイア選手がホール・ショット。後ろから予選6位のA・マルケス選手(KALEX)、予選5位のM・シュロッター選手(KALEX)、バルダッサリ選手などが続く。
一方、ヴィアージ選手はマシン・トラブルのためにグリッドにつくのが遅れ、最後尾スタートとなる。
トップのバグナイア選手はそのまま後続を引き離しにかかる。マルケス選手が僅差で続き、シュロッター選手、J・ミル選手(KALEX)、バルダッサリ選手などが3位争いを繰り広げる。ところが、バルダッサリ選手は8周目に転倒してしまう。
レース中盤、トップのバグナイア選手と2位マルケス選手はコンマ5秒前後の差で続く。3位争いはシュロッター選手とミル選手が展開。15周目にミル選手が前に出る。
レース終盤になるとバグナイア選手は1秒以上にリードを広げる。マルケス選手、ミル選手はそれぞれ単独2、3位で続く。
バグナイア選手は最後までマルケス選手を寄せ付けず、ポール・トゥ・ウィンで今季3勝目を決めた。
2位マルケス選手に続いて、ミル選手が初の表彰台3位を獲得した。
また、長島選手は13周目に転倒したが、再スタートして25位となった。



優勝 F・バグナイア選手(KALEX)
「今回、はFP1でひどい転倒をしたが、それを挽回しようとがんばった。すべてのセッションで前進できた。特に予選はよかった。レースは厳しい戦いだったが、終盤も力強く走ることができた。ここまで、5戦して3勝して、ランキング2位とは25ポイント差になったけど、集中力は失っていません」

2位 A・マルケス選手(KALEX)
「終盤、優勝争いができなかったので、100%満足しているわけではない。でも全体的にはいい週末でした。多くのポジティブな仕事ができた。レース中、バグナイア選手にプレッシャーを与え続けることができた。この20ポイントは価値がある。次のムジェロでのレースが楽しみです」

3位 J・ミル選手(KALEX)
「5戦目で、初めてのMoto2クラスで表彰台を獲得できてとてもうれしい。もっといいスタートを切ることができれば、表彰台のトップの2人と戦えたと思う。このリズムを次のムジェロでもキープしたい」

25位 長島哲太選手(KALEX)
「今日はペースもよく、22番グリッドから追い上げることができた。10位争いのグループにもどんどん追いついていったが、13コーナーで転倒してしまった。ロウズ選手に抜かれないようにプッシュしすぎたせいかもしれない。すごく悔しいし、それだけに反省点もたくさんあった。月曜日のテストで今季のフィーリングのよさをしっかり確認して、セッティングを進めたい」


Moto2Result

順位 ライダー チーム メーカー タイム Dunlop ユーザー
優勝 F.Bagnaia SKY Racing Team VR46 KALEX '40.40.162 Dunlop ユーザー
2位 A.Marquez EG 0,0 Marc VDS KALEX '40.42.871 Dunlop ユーザー
3位 J.Mir EG 0,0 Marc VDS KALEX '40.45.027 Dunlop ユーザー
25位 長島哲太 IDEMITSU Honda Team Asia KALEX '41.47.874 Dunlop ユーザー

Moto3

波乱のレースでアレナス選手が初優勝

Moto3クラスへは、フロントにソフトとミディアムM、リアにソフトS1、ミディアムM1を供給した。
予選では、J・マルティン選手(HONDA)が今季3度目のポール・ポジションをつかんだ。
「ポール・ポジションを獲得できたことはすばらしいことだけど、明日優勝するためには、自分のカードを正しく使わなければならない。もっと何かが必要です。レースへ向けて準備を整えるために、まだやることがたくさんあります」とマルティン選手。

続いて、J・コーンフェイル選手(KTM)が2位、E・バスティアニーニ選手(HONDA)が3位に続く。ランキング・トップのM・ベゼッキ選手(KTM)は、6位2列目に並ぶ。
また、鈴木竜生選手(HONDA)は15位。
「決勝に向けて、予選はいい内容だったと思う。明日の決勝はグリッドが1つ上がって14番グリッドから決勝に挑みます。スタートを決めて序盤に前に出ることがカギを握ると思います」と鈴木選手は語った。
真崎一輝選手(KTM)17位、佐々木歩夢選手(HONDA)は初日に転倒して足を痛めたこともあり26位、鳥羽海渡選手(HONDA)27位。
予選10位となったA・カネット選手(HONDA)が、前戦のペナルティで最後尾スタートとなったため、それぞれグリッド順はひとつ繰り上がった。

決勝レースが始まると、マルティン選手が抜群のスタート・ダッシュを決める。後ろからコーンフェイル選手、バスティアニーニ選手、ベゼッキ選手などが続く。
まずは、マルティン選手とコーンフェイル選手がトップ争いを展開。後ろからバスティアニーニ選手、ベゼッキ選手、F・ディ・ジャンナントニオ選手(HONDA)などが続く。
5周目にベゼッキ選手がトップに上がるが、マルティン選手なども僅差で続く。

レース中盤、ベゼッキ選手はトップをキープ。後方からマルティン選手、ディ・ジャンナントニオ選手、バスティアニーニ選手、コーンフェイル選手が僅差で続く。
後半に入るとN・アントネッリ選手(HONDA)、A・アレナス選手(KTM)、A・ミーノ選手(KTM)、M・ラミレス選手(KTM)の4台も追いつき、先頭集団は9台に膨れ上がる。

そして、レース終盤は波乱の展開となる。
ラスト・ラップに入る直前にバスティアニーニが転倒。後ろにいたコーンフェイル選手は遅れてしまう。
これで先頭争いはベゼッキ選手、マルティン選手、ディ・ジャンナントニオ選手の3台に絞られる。
最終ラップの最後のセクションで、ディ・ジャンナントニオ選手が前にでると、すぐ後ろにいたベゼッキ選手がハイサイドを起こして転倒。直後にいたマルティン選手も巻き込まれてしまった。
これでディ・ジャンナントニオ選手がトップでチェッカーを受けるが、レース中にショートカットしていたことでペナルティを受けて、4位へポジション・ダウン。
優勝を果たしたのは、2番手でチェッカーを受けたアレナス選手(KTM)。
2位はA・ミーノ選手(KTM)。3位はアントネッリ選手が先にゴールしていたが、やはりレース中にコースのショートカットがあり降格、ラミレス選手(KTM)が3位となった。
この結果、ランキング・トップはベゼッキ選手が死守している。
また、鈴木選手は9位、佐々木選手16位、鳥羽選手17位、真崎選手18位となった。


優勝 A・アレナス選手(KTM)
「信じられない気持ちです。ずっといいペースで走れたので、先頭集団に加わっていった。集中して走って行って、ラスト・ラップもいいポジションにつけていた。2位でチェッカーを受けたので2位だと思っていたが、戻ってきたら優勝だと言われた驚いた。今年はカタールでケガして、苦しいレースが続いていた。それでもがんばってきたから、この結果があるんだと思う。ここは故アンヘル・ニエトさんが最後に優勝したところだから、特別です(アレナス選手は、往年の名ライダー、故ニエト氏の長男のチームに所属)」

2位 A・ミーノ選手(KTM)
「表彰台に上がれてうれしい。毎戦、状態はよくなっている。この結果はラッキーだったけど、これもレースだから。僕にもチームにもこの結果は大きい。次は地元のムジェロ。去年、勝っているからまた勝てるようにがんばります」

3位 M・ラミレス選手(KTM)
「すごくラッキーでした。レース中転倒しそうになったこともあって、たいへんだった。でも、最後までプッシュしていった。この結果をチームみんなで喜びたい」

9位 鈴木竜生選手(HONDA)
「スタートがよくてポジションを上げられたが、そのあと何人かとバトルになり、タイムをロスして前に離されてしまった。これが今日のレースのすべてを決めてしまったと思う。今回はKTM勢も速くて、それが混戦での戦いをより難しくした。しかし、セカンド・グループの戦いの中で、ほぼグループのトップでチェッカーを受けられたのはよかったと思う。今までになかったことなので、自分の成長を感じた」

16位 佐々木歩夢選手(HONDA)
「今日は痛み止めの注射を打たず、痛み止めの薬で走った。朝のウォーム・アップを走ったときにいいペースで走れたので、決勝も大丈夫だろうと思っていた。実際、レースが始まったら、予選より1秒以上速いペースで走れた。しかし、僕のいたグループは、トップ・グループよりちょっとペースが遅く、上位と少しずつ離されてしまった。開幕から5戦連続で確実にマシンのフィーリングはよくなっている。次のムジェロは昨年いいレースができたサーキットなので、足をしっかり治して挑みたい」

17位 鳥羽海渡選手(HONDA)
「予選グリッドの悪さが、こういう結果に終わった原因です。スタートからペースもよく、終わってからデータを見るとトップ・グループとほとんど変わらないタイムで走れた。それだけに本当に残念です。今回は初日はいい感じで走れたのですが、2日目の路面コンディションにうまく合わせられず、タイムを上げられなかった。コンディションが変わったときにどうアジャストしていくのかというのが今の自分の課題です。明日のテストではしっかりその辺を追求します」

18位 真崎一輝選手(KTM)
「スタートに失敗して少しポジションを落としてしまった。1周目の3コーナーで転倒しそうになったけど、なんとかこらえた。これでほとんど最後尾になってしまって、そこからの追い上げになった。その後も転倒しそうになったので、プッシュすることはできなかった。本当に難しいレースだった。明日ここでテストがあるので、データを見直して、次のムジェロに臨みたい」


Moto3Result

順位
ライダー チーム メーカー タイム Dunlop ユーザー
優勝 A.Arenas ngel NIeto Team Moto3 KTM '37.40.056 Dunlop ユーザー
2位 A.Migno ngel NIeto Team Moto3 KTM 37.40.216 Dunlop ユーザー
3位 M.Ramirez Bester Captal Dubai KTM '37.40.765 Dunlop ユーザー
9位 鈴木竜生 SIC58 Squadra Corse HONDA '37.51.573 Dunlop ユーザー
16位 佐々木歩夢 Petronas Sprinta Racing HONDA '37.52.864 Dunlop ユーザー
17位 鳥羽海渡 HONDA Team Asia HONDA '37.54.453 Dunlop ユーザー
18位 真崎一輝 RBA BOE Skull Rider KTM '38.08.071 Dunlop ユーザー