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Moto2

オリヴィエーラ選手が今季初優勝を決める

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第6戦はイタリア、ムジェロ。毎年、大観衆が集まるサーキットだ。
コースは、アップ・ダウンのある高速レイアウトとなっている。
ダンロップは前回と同じ、フロントにミディアム2、リアにエクストラ・ソフト0、ソフト2R1を用意した。

ドライ・コンディションで行われた予選では、地元イタリアのM・パシーニ選手(KALEX)が今季初のポール・ポジションを獲得した。
「明日、昨年の優勝を再現するのはとても難しいけど、がんばります。厳しいレースが数戦続いたので、今大会からマシンを変えた。そしていい感触が戻ってきました」とパシーニ選手。

M・シュロッター選手(KALEX)が2位、A・マルケス選手(KALEX)は3位につける。
また、首位のF・バグナイア選手(KALEX)は4位2列目となった。
長島哲太選手(KALEX)は、自己ベストの13位となっている。「青山監督の指導でトレーニングやライディングをいろいろ変えたりしてきたことが結果につながっていると思う。これまで目標にしてきたトップ10がいよいよ目前に迫ってきたので、明日の決勝はなんとしても実現したい」と長島選手。

決勝当日も晴天に恵まれた。レースが始まると、シュロッター選手が好スタートするが、すぐに転倒してしまう。
代わってトップに立ったのはバグナイア選手で、後ろから予選11位のM・オリヴィエーラ選手(KTM)、マルケス選手、パシーニ選手などが続く。
6周目になるとパシーニ選手がトップに立ち、オリヴィエーラ選手、バグナイア選手、J・ミル選手(KALEX)、L・バルダッサリ選手(KALEX)の5台がトップ・グループとなる。

レース中盤、パシーニ選手、バグナイア選手、オリヴィエーラ選手、バルダッサリ選手の戦いとなり、ミル選手は一旦遅れをとっていた。
そして、13周目の1コーナーでトップのパシーニ選手は転倒してしまう。
これでオリヴィエーラ選手と、バルダッサリ選手がトップ争いを展開することになる。後方では、バグナイア選手、ミル選手、マルケス選手が3位を争っていく。

終盤になると、バルダッサリ選手、オリヴィエーラ選手に、バグナイア選手が追いつき、さらにミル選手も後方にピタリとつける。
ラスト・ラップへ、バルダッサリ選手、オリヴィエーラ選手、バグナイア選手、ミル選手のオーダーで突入。
コース後半でバルダッサリ選手のマシンが振られると、オリヴィエーラ選手がトップに立ち、真っ先にチェッカー。バルダッサリ選手は2位。ミル選手はバグナイア選手を抜き去り2戦連続の3位表彰台を獲得した。
バグナイア選手は4位に終わったが、首位は守っている。
ランキング2位のオリヴィエーラ選手は首位に13点差となった。
また、長島選手は他者と接触して転倒してしまった。

Photo Gallery


優勝 M・オリヴィエーラ選手(KTM)
「後方のグリッドだったので、1周目は必死にプッシュし、3番手まで追い上げた。パシーニ選手はとても強くて、速かった。レースに勝つチャンスがあることは分かっていた。バルダッサリ選手もすばらしいペースがあり、彼と最終ラップまで戦った。とても楽しいバトルだった。勝てて本当にうれしい。一生懸命取り組んでくれたチームに感謝したい。今大会は、FP3から予選に向けて、マシンを完全に変えた。でも、最終的にそれがとてもうまく機能しました」

2位 L・バルダッサリ選手(KALEX)
「予選まではそれほどいい感じではなかったので、決勝でいいリズムをつかむために、全力でプッシュした。トップを走っているパシーニ選手、オリヴィエーラ選手に追いついたとき、完全にリズムが戻っていた。それから、何度かトップに立ったが、今日は優勝することができなかった。しかし、ホーム・グランプリで本当にいいバトルができたと思うし、2位になれてうれしい」

3位 J・ミル選手(KALEX)
「これまで経験した中では最も体力的にハードなレースだったと思う。Moto2クラスでは、初めてスタートから最後まで100%で走った。そして表彰台に立つことができた。今日の3位は、自分にとって勝利に値するレースです。いいセット・アップが見つかったことで、最終ラップにバグナイア選手をパスして表彰台に立つことができました」

リタイア 長島哲太選手(KALEX)
「3コーナーでイン側に突然バルベラ選手が現れて、あっという間にすくわれてしまったという転倒だった。バルベラ選手の完全なミスだと思う。ヨーロッパ・ラウンドに入って、レースごとにマシンはいい状態になっている。ムジェロは昨年ワースト・グランプリと言ってもいいほどでしたが、今年はトップ10が見える位置で走ることができた。次のバルセロナでは、今度こそトップ10フィニッシュを達成したい」


Moto2Result

順位 ライダー チーム マシン タイム Dunlop ユーザー
優勝 J.Martin Del Conca Gresini Moto3 HONDA '39.20.810 Dunlop ユーザー
2位 M.Bezzecchi Redox PruestelGP KTM '39.20.829 Dunlop ユーザー
3位 F.Di Giannantonio Del Conca Gresini Moto3 HONDA '39.20.853 Dunlop ユーザー
16位 佐々木歩夢 Petronas Sprinta Racing HONDA '39.36.081 Dunlop ユーザー
17位 鈴木竜生 SIC58 Squadra Corse HONDA '39.36.178 Dunlop ユーザー
20位 鳥羽海渡 HONDA Team Asia HONDA '39.36.793 Dunlop ユーザー
22位 真崎一輝 RBA BOE Skull Rider KTM '39.43.302 Dunlop ユーザー

Moto3

マルティン選手が競り勝って今季3勝目

Moto3クラスには、フロントにソフトS、ミディアムM、リアにソフトS1、ミディアムM1を供給した。
予選では、J・マルティン選手(HONDA)が4戦連続のポール・ポジションを獲得した。
「レースに向けて完ぺきな状態にすることを目標にしたが、ひとりですばらしい走りができた。昨年はポール・ポジションからトップ10にも入れなかった。明日のレースではプッシュして、優勝争いしたいです」とマルティン選手。
首位のM・ベゼッキ選手(KTM)は5位2列目となる。

フロント・ロー2、3位に、鈴木竜生選手(HONDA)、佐々木歩夢選手(HONDA)が入った。それぞれ自己ベストとなり、日本人ライダー2人がフロント・ローに並ぶのは17年振りとなった。
「フロント・ローを獲得できてすごくうれしい。チームのホームのムジェロなので、とくにうれしいです。最初のアタックでしっかりタイムを出せた。明日はトロフィーを持って帰りたいです」と鈴木選手。
佐々木選手は「午前中のFP3のとき、前を走る鳥羽選手がハイサイドで転び、それを避けられず接触して転んでしまった。この転倒で、フランスで負傷した左足首をまた痛めてしまった。午後の予選はテーピングをして、痛み止めを飲んでセッションに臨み、思ったよりも集中して走ることができた。セッションが終わったときに3番手になっているとは思わなかったので、ビックリしました」と語っていた。
鳥羽海渡選手(HONA)は10位、真崎一輝選手(KTM)は11位につける。

決勝レースがスタートすると、マルティン選手がホール・ショット。後ろからベゼッキ選手、F・ディ・ジャンナントニオ選手(HONDA)、佐々木選手、鈴木選手などが続く。
トップのマルティン選手は逃げ切りを図るが、ベゼッキ選手、ディ・ジャンナントニオ選手が僅差で続く。鈴木選手、佐々木選手は4位以下のグループに加わっていく。
レース中盤、上位3台は後続に5秒以上の差をつけて、何度も順位を入れ替えながらトップ争いを繰り広げていく。4位以下は10台以上が僅差で続く大混戦。
トップ争いのマルティン選手、ディ・ジャンナントニオ選手、ベゼッキ選手の3台は、終盤に向けても僅差で続く。何度も順位を入れ替えるが、密着状態で続く。

ラスト・ラップに入るとメイン・ストレートで3台が並び、1コーナーへ入るときにマルティン選手がトップに浮上。そのまま後続を抑えきると今季3勝目を決めた。
ベゼッキ選手は、ゴール直前にスリップ・ストリームを使って並びかけ、ディ・ジャンナントニオ選手を捕えて2位をゲット。ランキング・トップを死守した。
また、佐々木選手は16位、鈴木選手は17位。鳥羽選手20位、真崎選手22位に終わった。

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優勝 J・マルティン選手(HONDA)
「最終コーナーを1位で入ることが今日の戦略でした。KTMのマシンは、ストレートで飛ぶように速かったので、これが勝つための唯一の方法でした。それがうまくいった。石がウインド・シールドに当たったり、野ウサギがコースを横切ったりして難しいレースだった。完走できなかったレースが2度続いたので、こうしてポイントを獲得できたことはとても重要なことだった」

2位 M・ベゼッキ選手(KTM)
「地元で表彰台に上がれてうれしい。スタートを決めて、マルティン選手、ディ・ジャンナントニオ選手についていった。ファースト・セクションでは厳しかったが、ストレートで挽回して彼らについていった。最後は、フォト・フィニッシュで2位になれて、本当によかった」

3位 F・ディ・ジャンナントニオ選手(HONDA)
「ムジェロで表彰台に上がるのはいつもうれしいが、今回も僅かの差で優勝を逃してしまった。最終コーナーまでマルティン選手についていったが、ベゼッキ選手のオーバーテイクでスリップ・ストリームに入れず、そのためフィニッシュ・ラインで前に出らなかった。マシンはどんどんよくなっている。優勝は時間の問題だと思う」

16位 佐々木歩夢選手(HONDA)
「昨日の転倒で痛めた左足は、昨日より痛みがあったので決勝は痛み止めを飲んで走った。そのおかげで10周くらいはほとんど痛みを気にしないで走ることができた。今日のトップ・グループ3台のペースは速くて、ついていけなかった。セカンド・グループのペースはそれほど速くなかったので無理なくついていけたが、スリップに入りすぎたせいなのか、後半はエンジンが苦しい感じだった。フロント・ロー3番手だったのでポイントを獲得できなかったのはとても残念です。今回は、本当に多くのことを学ぶことができた」


17位 鈴木竜生選手(HONDA)
「スタートはよかったのですが、序盤、前を走ってるライダーが転び、それで遅れてしまった。その次は混戦の中でコースから押し出されてしまい、集団の後ろに下がってしまった。そこから上がっていくのが大変で、なかなかポジションを上げられなかった。朝のウォーム・アップの転倒の影響は全くなかった。フロント・ローに並べたことはよかったが、それを決勝につなげられなかったのが本当に残念。次のバルセロナではしっかり頭を使って、結果につなげたい」

20位 鳥羽海渡選手(HONDA)
「スタートはよかったが、そこから全然追い上げることができなかった。中盤以降、ペースが上がらずポジションを落とした。今日はブレーキングがしっかりできていないことを感じたので、それを次のバルセロナの課題にしたい」

22位 真崎一輝選手(KTM)
「今日は残念な結果だった。序盤から前のグループについていきたかったが、できなかった。後半はペースをつかんで、追い上げていったけど、前の集団に追いつくことはできなかった。次のバルセロナでは、ブレーキングでがんばって集団の中で戦いたいです」


Moto3Result

順位 ライダー チーム マシン タイム
優勝 J.Martin Del Conca Gresini Moto3 HONDA '39.20.810 Dunlop ユーザー
2位 M.Bezzecchi Redox PruestelGP KTM '39.20.829 Dunlop ユーザー
3位 F.Di Giannantonio Del Conca Gresini Moto3 HONDA '39.20.853 Dunlop ユーザー
16位 佐々木歩夢 Petronas Sprinta Racing HONDA '39.36.081 Dunlop ユーザー
17位 鈴木竜生 SIC58 Squadra Corse HONDA '39.36.178 Dunlop ユーザー
20位 鳥羽海渡 HONDA Team Asia HONDA '39.36.793 Dunlop ユーザー
22位 真崎一輝 RBA BOE Skull Rider KTM '39.43.302 Dunlop ユーザー