Moto3

鈴木がトップで転倒。カネット選手が今季初優勝を果たす

Moto3クラスにも前の2戦と同じフロントにハード3M、ソフト3S。リアにハード3M、ソフト3Sを用意した。
予選では、N・アントネッリ選手(HONDA)が、今季初のポール・ポジションを獲得する。
「雨が降ったため、路面がとても滑りやすくなり、予選セッションはとても難しかった。いつもならウエットで苦戦しますが、チームがすばらしい仕事をしてくれたおかげで、とてもいいフィーリングが走れた」とアントネッリ選手。
続いて、R・フェルナンデス選手(KTM)、G・ロドリゴ選手(HONDA)と続く。
前戦のウィナー、J・マシア選手(KTM)は4番手。
日本勢は、鈴木竜生選手(HONDA)が7位につける。
「明日はいいペースで走れているライダーが抜けていくと思うので、その中で自分がリードしていけるようにしたい。ここ2戦、自分の走りを結果につなげられていないので、明日は納得のいくレースにしたい」と鈴木選手。
真崎一輝選手(KTM)16位、佐々木歩夢選手(HONDA)17位、小椋藍選手(HONDA)19位。首位につける鳥羽海渡選手(HONDA)は24位と苦しいポジションからのスタートとなった。

決勝が始まると、アントネッリ選手が好スタートを切り、ロドリゴ選手、フェルナンデスなどが後ろから続く。鈴木選手は1周目6位につけている。
序盤は、ロドリゴ選手とアントネッリ選手がトップを入れ替えていく。
鈴木選手は着実にポジションを上げていくと、5周目にトップに浮上。後ろからD・ビンダー選手(KTM)、A・ロペス選手(HONDA)、A・カネット選手(KTM)、ロドリゴ選手などが続く。
トップの鈴木選手は逃げ切りを図り、中盤には1秒近いアドバンテージを築く。
後半に入ると、2位以下のカネット選手を始め、後方から追い上げてきたA・ミーノ選手(KTM)、ロドリゴ選手、ロペス選手などが徐々にトップとの差をつめていく。
残り5周になると、トップを走っていた鈴木選手がスリップ・ダウン、戦列を離れる。
この後、カネット選手、ミーノ選手、ロペス選手、ロドリゴ選手、マシア選手が僅差で続く大混戦。
残り2周目で前に出たカネット選手が後続を抑えて今季初優勝を達成。
ラスト・ラップの攻防で、マシア選手がライバルたちの隙を突いて2位をゲット。ミーノ選手は3位となった。
また、小椋選手は11位、真崎選手は16位。佐々木選手、鳥羽選手は転倒リタイアに終わった。無得点に終わった鳥羽選手はランキング5位に後退した。
この結果、マシア選手とカネット選手が同点首位に並んでいる。

コメント

優勝 A・カネット選手(KTM)
「優勝できたなんて信じられない気持ちです。2年前はここで転倒しているんだ。レース終盤は苦しかったけど、とにかく優勝を目指してプッシュしていったよ。優勝できて、チームに感謝したいです」

2位 J・マシア選手(KTM)
「信じられないよ。朝のウォーム・アップでは、フィーリングがよくなかった。それでもチームがセッティングを調整してくれてレースではよくなったんだ。この成績はチームのおかげです」

3位 A・ミーノ選手(KTM)
「終盤はペースを守るのが大変だった。でも諦めずに走って行った。最後2周、カネット選手に抜かれて彼についていくのは難しかったけど、表彰台には上がりたかったので、必死に走った。3位になれてよかった。次はもっと上に行きたいね」

11位 小椋藍選手(HONDA)
「今大会は初日からかなりフィーリングがよくて、決勝でもいい走りができた。それだけに、もっといいポジションからスタートできていればと思ったが、決勝では自分のミスがなければもっと順位を上げられたと思う。それが今の自分に足りないところなんだと感じた」

リタイア 佐々木歩夢選手(HONDA)
「スタートが決まり、フィーリングもよくて11番手くらいまでポジションを上げることができた。しかし、6周目くらいにハイサイドの状態になり、それからチャタリングが出るようになってしまった。ペースを上げられず、それを抑えるのに腕がつかれてしまい、5コーナーで転んでしまった。チャタリングが出始めた原因はわからないが、チェーンが張った状態になっていて、それがどうしてなのかを調べています。今日はフィーリングがよかったので残念です」

リタイア 鳥羽海渡選手(HONDA)
「予選がうまくいかず、いいグリッドを得られなかったことも敗因だった。これまで、このサーキットではいい結果を残せていない。自分のウイーク・ポイント、そして足りない部分の要素が、このサーキットにはすべてあるのだと思う。何が悪いのかしっかり考えて、次につなげるようにしたい。首位と14点差なのでこれからのヨーロッパ・ラウンドで巻き返します」

リタイア 鈴木竜生選手(HONDA)
「序盤からペースがよくて、気持ちよく走っていた。後半に入って、ミーノ選手が追い上げてきて、カネット選手とバトルを始めたので、リードを広げるチャンスだと思ってプッシュしたが、攻めすぎて転んでしまった。残念な結果に終わったが、自分のリズムができたように感じます。次のヘレスでは表彰台を目指し全力を尽くします」


Moto3Result

順位 ライダー チーム マシン タイム
優勝 A.Canet Sterilgarda Max Racing Team KTM '39.06.761 Dunlop ユーザー
2位 J.Masia Bester Capital Dubai KTM '39.07.670 Dunlop ユーザー
3位 A.Migno Bester Capital Dubai KTM '39.07.838 Dunlop ユーザー
11位 小椋藍 Honda Team Asia HONDA '39.14.781 Dunlop ユーザー
16位 真崎一輝 BOE Skull Rider Mugen Race KTM '39.32.051 Dunlop ユーザー
リタイア 佐々木歩夢 Petronas Sprinta Racing HONDA '34.42.718 -2 laps Dunlop ユーザー
リタイア 鈴木竜生 SIC58 Squadra Corse HONDA '27.36.779 -5 laps Dunlop ユーザー
リタイア 鳥羽海渡 Honda Team Asia HONDA '20.55.826 -8 laps Dunlop ユーザー

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Moto2

ベテランのルティ選手がMoto2復帰後、初優勝を決める

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第3戦は、アメリカ南部、オースチンにあるサーキット・オブ・ジ・アメリカズで開催された。
今回、ダンロップは開幕戦と同じフロントにハード2、ソフト1、リアにハードS1、ソフト3を供給した。

ドライ・コンディションで行われた予選では、M・シュロッター選手(KALEX)が開幕戦に続いて今季2度目のポール・ポジションを獲得した。
「風があり、とても難しいコンディションだったが、いいフィーリングで走れた。速いタイムが出せているので、明日はこの走りを優勝につなげられることを願っています」とシュロッター選手。

続いて、A・マルケス選手(KALEX)が2位、S・ロウズ選手(KALEX)が3位に続く。
長島哲太選手(KALEX)は14位につける。2連勝中のL・バルダッサリ選手(KALEX)は15番手に沈んでいる。

決勝レースがスタートするとマルケス選手が好ダッシュしてトップに立つ。後ろから予選4位のT・ルティ選手(KALEX)、シュロッター選手などが続く。一方、バルダッサリ選手は1周目に転倒してしまう。
序盤は、マルケス選手、ルティ選手、シュロッター選手がトップ争いを展開していく。
中盤8周目になるとルティ選手がトップに浮上。すぐに後続を離していく。
2位争いはシュロッター選手、マルケス選手、J・ナバーロ選手(SPEED UP)が展開。
後半に入ると、トップのルティ選手は3秒近いリードを奪って独走態勢。
2位争いからはシュロッター選手が抜け出し、マルケス選手、ナバーロ選手、L・マリーニ選手(KALEX)、さらに終盤になるとM・パシーニ選手(KALEX)が追いついて4台の戦いとなる。
ベテランのルティ選手はそのままトップを快走、MotoGPよりMoto2に復帰して3戦目で優勝を飾った。
シュロッター選手が2位。3位争いは、ナバーロ選手が競り勝ち、Moto2クラスで初の表彰台3位を獲得した。この結果、バルダッサリ選手は首位を守り、2位に3点差でシュロッター選手が続いている。
また、長島選手は12位でゴールしている。

コメント

優勝 T・ルティ選手(KALEX)
「優勝できるとは思っていなかったが、今日は勝利に向けて全力を尽くした。チーム・メイトも速かったので、優勝するのは簡単なことではなかった。今日は、セッティングに小さな変更を加えた。それで決勝に向けてフィーリングが大きく改善し、序盤からプッシュできた」

2位 M・シュロッター選手(KALEX)
「今日は、序盤からペースを上げて逃げようという作戦だった。トップ集団から抜け出したチーム・メイトのルティ選手は、本当にすばらしく速かった。彼の走りを視野に入れながら、マルケス選手とバトルになった。そうしているうちに、ルティ選手にリードを許してしまった。優勝はできなかったが、いいレースができたと思う」

3位 J・ナバーロ選手(SPEED UP)
「今大会は、金曜日のフリー走行でマシンのセット・アップが進み、気持ちよく乗ることができた。今朝のウォーム・アップでも、さらにセット・アップを進めることができ、初表彰台獲得につながった。スタートしたときから、今日はいい走りができると思っていた。スタートはあまりよくなかったが、追い上げる自信はあった。目標にしてきた表彰台に立つことができました」

12位 長島哲太選手(KALEX)
「レースではバイクのフィーリングはよかったが、コーナーに入るとき少し問題があって、ペースを上げられなかった。そのため、前のライダーを抜くことはできなかった。このコースは僕にとってとても難しいところなので、ポイントを取れたことはよかったです。今年はバイクのフィーリングがいいので、ヘレスは楽しみです」

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Moto2Result

順位 ライダー チーム マシン タイム
優勝 T.Luthi Dynavolt Intact GP KALEX '39.11.508 Dunlop ユーザー
2位 M.Schrotter Dynavolt Intact GP KALEX '39.14.040 Dunlop ユーザー
3位 J.Navarro Beta Tools Speed Up KALEX '39.15.344 Dunlop ユーザー
12位 長島哲太 ONEXOX TKKR SAG Team KALEX '40'37.456 Dunlop ユーザー