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Moto2
波乱のレースで、ロバーツ選手がアメリカ人として32年ぶりの優勝を決める
第5戦はヨーロッパに戻り、ポルトガルで開催された。
初日は雨に見舞われたが、Moto2クラスの予選のときはドライ・コンディションに恵まれた。
A・カネット選手(KALEX)が今季初のポール・ポジションをつかんだ。
「Moto2クラスで2回目のポールになった。昨日、転倒があったけど、マシンをうまく調整できた。明日はスタートからプッシュしたい」とカネット選手。
C・バービアー選手(KALEX)が2位、J・ディクソン(KALEX)が3位並ぶ。ランキング・トップのC・ヴィエッティ選手(KALEX)は13位につけた。
小椋藍選手(KALEX)は7位3列目。
「雨の走りがだいぶよくなってきた。明日は集中して走りたい」と小椋選手。
決勝当日は曇り空となり、ドライ・コンディションに恵まれた。スタートが切られると、バービアー選手が好ダッシュ。T・アルボリーノ選手(KALEX)、カネット選手、S・チャントラ選手(KALEX)、小椋選手などが続く。
1周目にカネット選手がトップに立ちレースをリード。バービアー選手、小椋選手、アルボリーノ選手、A・フェルナンデス選手(KALEX)選手が後ろから続く。
中盤に向けて、カネット選手、バービアー選手、小椋選手の3台が他車を離して、先頭集団を形成する。
ところが、雨がぱらつきはじめた9周目に、上位3台を含めた9台がクラッシュ。赤旗が出される。
雨は止み、8周目の順位でスターティング・グリッドに並び、7周レースとして再スタートとなる。
転倒した上位陣はマシンの修復が間に合わずリタイアとなる。小椋選手もリタイアを余儀なくされた。
再スタートが切られると、J・ロバーツ選手(KALEX)が好ダッシュ。M・シュロッター(KALEX)、ヴィエッティ選手などが続く。
トップのロバーツ選手は1周目に3秒以上の差をつける。2位以下は、シュロッター選手、J・ナバーロ選手(KALEX)、ヴィエッティ選手などが続く。
4周目になるとナバーロ選手、ヴィエッティ選手が2、3位に上がり、シュロッター選手は後退。終盤に入るとヴィエッティ選手はさらに2位に浮上する。
トップのロバーツ選手は後続を寄せ付けずに、初優勝を達成。ミドル・クラスのアメリカ人の優勝は、1990年のJ・コシンスキー選手以来32年ぶりだった。
続いて、ヴィエッティ選手2位、ナバーロ選手3位でチェッカーを受けた。
この結果、首位のヴィエッティ選手とランキング2位の小椋選手の点差は34点に広がった。
コメント
優勝 J・ロバーツ選手(KALEX)
「妙なレースだったよ。勝てたなんて信じられない。優勝できるまで長い道のりだった。勝つことは大きな意味がある。アメリカ人は長いこと勝っていなかったから。この調子でこれからも戦っていきたい」
2位 C・ヴィエッティ選手(KALEX)
「ドライではとても走りに苦労していた。でもだんだんとペースをつかみつつあった。レースの最初のパートでは転倒しなくてラッキーだった。再スタートしてから、感触がよくなってきて、追い上げていった。チャンピオンシップにとっても重要なポイントがとれてうれしいよ」
3位 J・ナバーロ選手(KALEX)
「レースの最初のパートではいい感じで走れていた。だから、再スタート後は表彰台のチャンスだと思ってがんばった。最後は2位も狙いたかったが、ヴィエッティ選手の方が少し速かったので3位をキープしたよ」
出走できず 小掠藍選手(KALEX)
「自分のレース運びには満足している。ペースは非常によかった。何らかのアタックをかけようとした矢先に転倒してしまい、残念です。先頭集団で走っていて、ウェット・トラックとわかったときにはクラッシュは避けられなかった。赤旗となった後、メカニックが来て、破損していたマシン修理をがんばってくれた。しかし赤旗提示後、ガレージ到着が遅すぎ、リスタートできませんでした」
Moto2Result
順位 | 選手名 | チーム | メーカー | タイム | |
---|---|---|---|---|---|
1位 | J・ロバーツ | Italtrans Racing Team | KALEX | '12.09.757 | |
2位 | C・ヴィエッティ | Mooney VR46 Racing Team | KALEX | '12.12.575 | |
3位 | J・ナバーロ | Flexbo HP40 | KALEX | '12.12.748 | |
出走できず | 小椋藍 | IDEMITSU Honda Team Asia | KALEX | - |