電動トライアルバイク Eクラス
2018FIMトライアル世界選手権第5戦フランス大会にて 黒山健一選手が優勝を果たす!!
2018FIMトライアル世界選手権第5戦がフランスのオロンにて開催された。同大会では電動トライアルバイクのEクラスの第1戦も行われ、同クラスにヤマハのファクトリーライダー・黒山健一選手が、モーターサイクルショーにて電撃的に発表されたTY-Eを駆って参戦。実力派のライバルたちも参戦するなかで、黒山選手は見事接戦を制して優勝。オロンの街に君が代が流れた。
Eクラスの決勝は計7名のライダーが出場。黒山選手は予選の結果、同クラス一番最後のスタートとなった。第1セクション(採点区間)からクリーンを出した黒山選手は、その後もTY-Eを手足のように操りながら岩場、乾いた土の上り斜面など、さまざまな状況のセクションを攻略。1ラップ目をオールクリーンで通過した。電動バイクはその特性上、一度スロットルを戻してしまうと、上りの斜面などを走破するのが難しい状況になることも多く、また、バッテリーの残量のことを考えて走らなければならない。そのような、普段との選手権とは異なったことも配慮して走らなければならなかったのだが、常にその場その場の状況とマシンの状態を把握しながら世界で戦えるのはさすが黒山選手といえよう。2ラップ目に入ると、岩の多い第7セクション、乾いた土の上り斜面がある第11セクションにてそれぞれ減点1点となり、ライバルと僅差となってしまうものの、12セクション以降はクリーンを出し、最終セクションもミス0。結果、ライバルと2点差で勝利を手中に収めた。なお、2018年のEクラスは2戦のみとなり、次戦は7月22日(日)にベルギーで開催される。このベルギーでの結果によっては黒山選手が世界チャンピオンになるので、変わらぬ活躍を期待した。
試合後、黒山選手は「下見の時点ではスムーズに走れるような印象だったのですが、実際に走ってみると難しい場面も多かったという印象です。また、日本で練習はたくさんしましたが、日本にはないロケーション、今回のセクションの場合、どのくらいバッテリーが消耗するのかわからなかったので、1ラップ目の途中までは(消耗を)抑えた走りとなりました。7セクションでのバッテリー交換(フランス大会では7セクションでバッテリー交換が認められていた)をしたら、想像していたよりは消耗をしていなかったので、それ以降はあまり抑えずに走るようになりました。2ラップ目の減点は5点にならないための足着きなので、減点2点で抑えることができたのが勝利につながった一つだと思います。全体を通してTY-Eの状態も自分自身の体の状態もとてもよく、気持ちよく戦えました。ただ、ライバルの選手たちは昨年まで世界選手権の最高峰にフル参戦していたなど、レベルの高いライダーたちなので、次戦も気を引き締めて戦いたいと思います。応援ありがとうございました」