Moto3クラスには、前戦と同じソフトS,ミディアムM,リアにミディアムM1、ハードH3を供給した。
予選では、ポイント・リーダーのJ・マルティン選手(HONDA)が、最速タイムの記録を更新する速さで、今季9度目のポール・ポジションを獲得した。
「新しい記録を達成できて、誇らしい気持ちです。去年試したセッティングが、すべてうまくいった。マシンは以前よりよくなっているので、いいレースをして、チャンスがあれば優勝を狙いたい」とマルティン選手。

J・マシア選手(KTM)2位、E・バスティアニーニ選手(HONDA)3位と続く。
ところが、バスティアニーニ選手は予選中のスロー走行でペナルティを受け、15位5列目からのスタートとなってしまう。
ランキング2位のM・ベゼッキ選手(KTM)も6位だったが、ペナルティをとられ18位6列目となる。
また、鈴木竜生選手(HONDA)は17位だったが、13人がペナルティでグリッド順位を下げたため、8番手スタートとなった。
「最後のアタックでコースをはみ出してしまい、タイムをキャンセルされてしまった。それがなければ2列目にはなれたと思う。明日はスタートを決めて少しでも前に行きたいです」と鈴木選手。

真崎一輝(KTM)は20位だったが、ペナルティを受けて24番手スタート。鳥羽海渡選手(HONDA)28位だったが、繰り上がって17番手スタートとなった。
佐々木歩夢選手は前戦で腕を負傷したために欠場している。

決勝レースが始まると、マルティン選手が好スタート。マシア選手、4番手スタートのF・ディ・ジャンナントニオ選手(HONDA)、3番手スタートのA・カネット選手(HONDA)などが続く。
トップのマルティン選手はそのまま逃げ切りを図り、1周目に1秒以上の差をつける。2位以下は、M・ラミレス選手(KTM)、ディ・ジャンナントニオ選手、鈴木選手などが展開。ベゼッキ選手、バスティアニーニ選手は、すぐに後方から追いついてくる。
5周目になるとベゼッキ選手は2位、バスティアニー二選手は4位に浮上。このとき2位集団とトップのマルティン選手とは、約4秒の差がついていた。
レース中盤、トップのマルティン選手は5秒以上のリードを奪う。2位争いは、ベゼッキ選手、バスティアニーニ選手、ラミレス選手、ディ・ジャンナントニオ選手を中心に9台が繰り広げる。
終盤に入ると、マルティン選手は完全に独走態勢。セカンド・グループはベゼッキ選手がリードするも、僅差でバスティアニーニ選手、ディ・ジャンナントニオ選手、ラミレスなど6台が争っていく。
マルティン選手はそのままトップでチェッカーを受けて、今季6勝目を達成。
2位争いは最後まで混戦だったが、ベゼッキ選手2位、バスティアニーニ選手3位でゴール・ラインを通過した。
この結果、首位のマルティン選手と2位ベゼッキ選手の差は13点となった。
また、鈴木選手は最後までセカンド・グループに加わり6位でチェッカーを受けた。
真崎選手は21位、鳥羽選手26位で完走している。

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コメント

優勝 J・マルティン選手(HONDA)

「僕のペースが速いことは分かっていた。ベゼッキ選手とバスティアニーニ選手は後方からのスタートだったが、彼らがフロントに戻ってくるのは分かっていた。幸い、彼らが戻ってきたときには、すでに4秒の差をつけていた。残り5レースで13ポイント差というのは、ほとんどゼロに等しいが、この調子でがんばります」

2位 M・ベゼッキ選手(KTM)

「今日は、朝のウォーム・アップのときに12グリッド降格が知らされて、とても動揺した。それでもなんとか集中してレースに臨んだ。スタートの後、うまく追い上げることができた。今日は勝ちたかったね。でも2位になれたから、いい流れのままタイに臨める」

3位 E・バスティアニーニ選手(HONDA)

「ペナルティーを科せられたことには納得していない。なぜ昨日、知らされなかったのか分からない。ウォーム・アップの数分前に知らされたので、僕からアピールもできず、ビデオで確認する時間もなかった。レース・ディレクションの決定は尊重するけど、今回は納得いかない。予選ではスリップ・ストリームを使わずにラップ・タイムを刻んでいただけに残念です。レースでは、優勝もできたかもしれない。可能な限りポジションを上げていくために、すごくプッシュしていった。かなり熱くなって走っていたよ」

6位 鈴木竜生選手(HONDA)

「表彰台が見えていたレースだったので悔しいが、久しぶりにこの位置に戻ってきたことはうれしい。表彰台に立てなかったのは中盤に遅れ、終盤、勝負する余力がなかったからです。2位争いのグループは台数も多く、そのグループの中でいかにいい位置を取るかというのが、これからの課題です。タイGP、日本GPと、この流れをしっかりキープして、目標とする表彰台を獲得したい」

21位 真崎一輝選手(KTM)

「朝のウォームアップで転倒してしまった。幸い、すぐに再スタートできたし、バイクの感触は悪くなかった。ペナルティを受けて、4つグリッド順位が落ちてしまった。レースでは、序盤は上位陣に近づいていた。その後、コースをはみ出したことでペナルティを受けてしまい、ひとつ順位を落とさなければならなかった。今回は2つのペナルティを受けてしまったことが痛かった。次のタイは知っているコースなので、いい結果をつかみたい」

26位 鳥羽海渡選手(HONDA)

「昨日の予選と今朝のウォーム・アップの転倒で、身体のダメージが大きく、全く走れなかった。朝のウォーム・アップで腰を強く打ったので、痛み止めを呑んで走った。痛みはそれほど感じなかったが、力が入らず、思うようなライディングができなかった。ウォーム・アップの転倒は、縁石から落ちたときにハイサイドのような感じになり、お尻から落ちた。すごく痛かった。今大会はウイークを通して悪い流れを修正できなかった。本当に残念です」


Moto3Result

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 J.Marin Del Conca Gresini Moto3 HONDA '37.49.030 Dunlop ユーザー
2 M.Bezzecchi Redox PruestelGP KTM '37.55.014 Dunlop ユーザー
3 E.Bastianini Leopard Racing HONDA '37.55.075 Dunlop ユーザー
6 鈴木竜生 SIC58 Squadra Corse HONDA '37.55.299 Dunlop ユーザー
21 真崎一輝 RBA BOE Skull Rider KTM '38.24.030 Dunlop ユーザー
26 鳥羽海渡 HONDA Team Asia HONDA '38.44.012 Dunlop ユーザー