Moto3クラスには、ソフトS,ミディアムM、リアにソフトS1、ミディアムM1を供給した。
予選では、目下ランキング2位につけるM・ベゼッキ選手(KTM)が今季2度目のポール・ポジションを獲得した。
「今回は最初からいいフィーリングで走ることができた。予選では新しいタイヤを装着して最速タイムを出せた。タイGPで初のポール・シッターになれてうれしい。明日の決勝へもいい準備をしたい」とベゼッキ選手。
J・マシア選手(KTM)2位に入り、真崎一輝選手(KTM)が初の3位フロント・ローに並んだ。
「予選では最初からプッシュしていった。コース上が混んでいて1回しかアタックできなかったけど、トップとの差は僅か。明日はいい結果を残したい」と真崎選手。
首位のJ・マルティン選手(HONDA)は、チェコGPで痛めた左手のケガが悪化し、13位に低迷する。
また、佐々木歩夢選手(HONDA)11位、鈴木竜生選手(HONDA)14位、鳥羽海渡選手(HONDA)26位となる。
決勝が始まるとベゼッキ選手が好スタート。後ろからディ・ジャンナントニオ選手、D・ビンダー選手(KTM)、マシア選手、真崎選手などが続く。3周目、ビンダー選手は他車と接触して転倒してしまう。
トップ争いは、ベゼッキ選手、マシア選手、ディ・ジャンナントニオ選手、佐々木選手、L・ダラ・ポルタ選手(HONDA)、D・フォッジア選手(KTM)などが競り合っていく。真崎選手は9位につけている。
中盤になっても混戦は続き、ダラ・ポルタ選手、ベゼッキ選手、佐々木選手、フォッジア選手、ディ・ジャンナントニオ選手を中心に、トップ争いは展開されていく。
ところが、14周目に佐々木選手が、他車と接触してクラッシュ・ダウン。さらに真崎選手も転倒してしまう。
レース終盤、トップ争いはベゼッキ選手、ディ・ジャンナントニオ選手、ダラ・ポルタ選手、フォッジア選手を中心に展開されていく。
残り2周でベゼッキ選手がトップに立つが、ラスト・ラップに入ると、ダラ・ポルタ選手、ディ・ジャンナントニオ選手とドッグ・ファイトを展開。E・バスティアニーニ選手(HONDA)もトップ争いに追いついていく。
ラスト・ラップの最後のコーナーをトップで立ち上がったのはディ・ジャンナントニオ選手、2位にダラ・ポルタ選手が続く。すぐ後ろで、ベゼッキ選手はバスティアニーニ選手の転倒に巻き込まれてクラッシュしてしまう。
これで、3位にはフォッジア選手が入り、後方につけていたマルティン選手は4位となった。
この結果、首位のマルティン選手と、2位ベゼッキ選手の点差は26点に広がった。
また、鳥羽選手は12位、鈴木選手は転倒した。
優勝 F・ディ・ジャンナントニオ選手(HONDA)
「これまで経験してきた中で一番難しいレースだった。気温が非常に高く、トップ・グループの激しいバトルの中で、自分のライディングをキープするのがとても難しかった。残りのレースとチャンピオンシップを考えれば、今日の優勝はとても重要です。チャンピオン争いに加わる可能性もあるので、これから3連戦へ向けて準備を整えます」
2位 L・ダラ・ポルタ選手(HODNA)
「今日は優勝を目指し、全力を尽くした。今回はトップ・グループが大集団になり、常に3番手以内にいられるようにがんばった。最終ラップのアクシデントもあったけど、今季3度目の表彰台を獲得できて本当にうれしい。今日のレース内容には満足しているし、このままの状態をキープして、残り4戦、さらに表彰台に立てるようにがんばります」
3位 D・フォッジア選手(KTM)
「信じられない気持ちです。表彰台に上がれたなんて、最高の気持ちです。ラッキーな面もあったけど、この結果を喜びたいです。これもチームのおかげなので、感謝したい。残りのレースもいい結果を残せるようにがんばります」
12位 鳥羽海渡選手(HONDA)
「序盤のペースがよければ、もっと上のポジションで戦えたと思う。中盤からはペースもよくて、ラスト2周くらいでトップ・グループに追いついた。それだけに本当に悔しいレースだった。今日は、今年の自分の抱えている課題がすべて出てしまった。次の日本GPでは、この課題をしっかり克服していいレースをしたい」
20位 真崎一輝選手(KTM)
「序盤、ベゼッキ選手のうしろ2番手につけていた。混戦の中で少し順位を落としてしまった。なんとか追い上げようとしていたら、誰かに押し出されてしまい転倒してしまった。いい結果を出せると思っていたのでとても残念です。この調子で次のレースでいい結果を出したい」
リタイア 佐々木歩夢選手(HONDA)
「トップ争いしていて転倒したので、とても残念。今日はとてもフィーリングがよくて優勝も狙えると思っていたが、5コーナーでインから抜いてきた選手のマシンが左のハンドルに当たって、それが原因で転んでしまった。転んだのは悔しいですが、トップを走れたし、5、6番手まで下がっても、すぐにトップにポジションを上げられた。すごく自信になったレースだった。ケガをしている左手を、転倒でさらに痛めることがなかったのはラッキーでした。日本GPは手の状態も完ぺきになっていると思うので、今日の悔しさをぶつけたいです」
リタイア 鈴木竜生選手(HONDA)
「残念な結果だった。今日はスタートもよくて、トップ・グループについていけたし、優勝したディ・ジャンアントニオ選手と一緒に走っていた。ポジションは7番手くらいまで上がったと思うし、本当に残念だった。転倒はチーム・メイトと接触したからですが、どっちが悪いというのもないので、今日のことは忘れて次の日本GPに気持ちを切り替えたい。前回のアラゴン、そして今回といい流れになってきたので、この流れを日本GPでもキープして、いいレースをしたい」
Photo gallery
Moto3Result
順位 | ライダー | チーム | マシン | タイム | |
1 | F.Di Gaiannantonio | Del Conca Gresini Moto3 | HONDA | '38.10.789 | |
2 | L.Dalla Porta | Leopard Racing | HONDA | '38.10.924 | |
3 | D.Foggia | SKY Racing Team VR46 | KTM | '38.11.255 | |
12 | 鳥羽海渡 | HONDA Team Asia | HONDA | '38.14.402 | |
20 | 真崎一輝 | RBA BOE Skull Rider | KTM | '39.10.179 | |
リタイア | 佐々木歩夢 | Petronas Sprinta Racing | HONDA | '22.33.253 -9 laps | |
リタイア | 鈴木竜生 | SIC58 Squadra Corse | HONDA | '6.57.830 -19 laps |