Moto3クラスには、前戦と同じフロントにソフトS、ミディアムM、リアにソフトS1、ミディアムM1を用意した。
ドライ・コンディションで行われた予選では、アルゼンチン人ライダー、G・ロドリゴ選手(KTM)が今季初のポール・ポジションを獲得した。「去年は2回ポール・ポジションをとったけど、今年はマルティン選手が強くてとれなくて、やっととれた。毎年よくなっているから、優勝に近づいてきていると思う」とロドリゴ選手はコメントした。
J・マクフィー選手(KTM)2位、M・ベゼッキ選手(KTM)が3位に続く。
首位のJ・マルティン選手(HONDA)は4位2列目となる。
また、真崎一輝選手(KTM)8位。「予選では序盤からプッシュした。最後にアタックしたとき、何台か抜いていいタイムを出すことができた。上位陣のタイム差は少ないから、トップ集団でいいレースがしたいです」と真崎選手。
佐々木歩夢選手(HONDA)13位、鈴木竜生選手(HONDA)は転倒してしまい26位、鳥羽海渡選手(HONDA)28位。
ワイルドカードとして参戦した岡崎静夏選手(HONDA)29位、福嶋佑斗選手(HONDA)30位となる。

決勝が始まると、ロドリゴ選手がホール・ショット。後ろからベゼッキ選手、マルティン選手、マクフィー選手などが続く。
オープニング・ラップにベゼッキ選手がトップに浮上。後ろからロドリゴ選手、マクフィー選手、マルティン選手と続き、上位13台がトップ集団を形成。ベゼッキ選手、マルティン選手、ロドリゴ選手、L・ダラ・ポルタ選手(HONDA)を中心にトップ争いが展開される。
レース中盤、ベゼッキ選手、ダラ・ポルタ選手、マルティン選手、D・ビンダー選手(KTM)など10台が混戦を続ける。佐々木選手も先頭集団の最後尾でついていく。
そして、残り5周というところで、マルティン選手が転倒、そのままリタイアしてしまう。

レース終盤に入っても混戦は続き、ベゼッキ選手がトップでラスト・ラップへ突入。一旦ビンダー選手が前に出るが、最終コーナーを立ち上がると、ベゼッキ選手が前に出てチェッカー、3勝目を飾った。
ビンダー選手は、後方から来たダラ・ポルタ選手にもゴール直前で抜かれてしまい、ダラ・ポルタ選手が2位、ビンダー選手は3位となる。
マルティン選手が無得点に終わったため、首位のマルティン選手と2位ベゼッキ選手の差はわずか1点となった。
また、佐々木選手は9位でゴール。鈴木選手は15位、鳥羽選手は17位となった。真崎選手は9周目に転倒したが再スタートして22位。岡崎選手23位、福嶋選手24位となった。

コメント

優勝 M・ベゼッキ選手(KTM)
「いいスタートできるように集中した。マルティン選手との点差を詰めたかったから、今日はなんとしても勝ちたかった。今日はいいバトルができて、勝つために全力を尽くした。そして優勝できたので、本当にうれしいです。次のオーストラリアにも集中して臨みます。前回は不運なリタイアがあったけど、チーム・スタッフやVR46アカデミーのみんながサポートしてくれて、本当に感謝しています」

2位 L・ダラ・ポルタ選手(HODNA)
「2連続表彰台獲得はいい結果だと思う。僕のマシンはとても速く、フロントの感触がよく、コンスタントに速く走ることができた。ミサノでLeopard Racingとの契約更新したので、これで落ち着いた。来シーズンに向けて準備もしている。チームは僕をよくサポートしてくれて、お互いの信頼関係もある。優勝したいという熱い気持ちを持って、オーストラリアへ向かいます」

3位 D・ビンダー選手(KTM)
「初の表彰台を獲得できて本当にうれしい。最終コーナーを立ち上がった時、勝てるかと思ったけど、3位でもうれしいです。すごくタフなレースだった。今シーズンはいろいろ難しい状況が続いていたけど、最近は状態が上がっている。これもチームのおかげだと思う」

9位 佐々木歩夢選手(HONDA)
「朝のウォームアップでは、そんなにプッシュしていないのにトップ・タイムをマークできた。決勝でも行けるかなと思ったが、走り出したら、すごく滑りやすい状態だった。皆も同じだと思って、絶対に転ばないようにと思ってトップ争いについて行った。レース後にマシンをチェックしたらタイヤの空気圧が間違っていたことでグリップしなかったことが分かった。次は、間違えないようにお願いして、残り3戦で表彰台を狙います」

15位 鈴木竜生選手(HONDA)
「もてぎはブレーキングが大事なコースなのに、マシンをハード・ブレーキングできる状態にできなかったので、厳しい戦いとなった。去年は4位だったので、いい結果の残したかっただけに残念です。次は好きなフィリップ・アイランドなので、気持ちを切り替えてがんばります。残り3戦で、初の表彰台を狙っていきます」

17位 鳥羽海渡選手(HONDA)
「朝のウォーム・アップで、マシンを調整して、やっとまとまってきていた。自分の限界を知ることができて、決勝では追い上げることができた。初日から今日のような走りができていれば、流れが変わっていたと思うので、次では最初から限界まで攻めて行きたいと思う」

22位 真崎一輝選手(KTM)
「朝のウォーム・アップもいい感じだった。スタートはいまひとつだったけど、上位グループに加わって走っていた。その後、前で転倒があって、上位陣と差ができて、その差を詰めようとプッシュしていたら、転倒してしまった。本当に残念です。いいペースで走れていたので、ミスがなければ7位くらいにはなれたと思う。次のフィリップアイランドは初のコースになるけど、初日からがんばります」

23位 岡崎静夏選手(HONDA)
「決勝でも目標タイムには届かなかった。2年前に初めてグランプリに出させてもらった時は、Moto3の乗り方を勉強できた。今回はそれを実行したかったが、そのためのセッティングを進めることができなかった。Moto3ライダーの走りを見て、自分もメリハリある走りがしたいと思いました」

24位 福嶋佑斗選手(HONDA)
「初日が一番タイムがよく、その後は考え過ぎて、思うような方向には進まず、なさけない結果に終わった。それでも、GPライダーのレベルの高さを実感できたので、出てよかったと思う。この経験を全日本最終戦に生かしたい」

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Moto3Result

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 M.Bezzecchi Redox PruestelGP KTM '39.35.653 Dunlop ユーザー
2 L.Dalla Porta Leopard Racing HONDA '39.35.694 Dunlop ユーザー
3 D.Binder Red Bull KTM Ajo KTM '39.35.695 Dunlop ユーザー
9 佐々木歩夢 Petronas Sprinta Racing HONDA '39.38.790 Dunlop ユーザー
15 鈴木竜生 SIC58 Squadra Corse HONDA '39.44.890 Dunlop ユーザー
17 鳥羽海渡 HONDA Team Asia HONDA '39.46.550 Dunlop ユーザー
22 真崎一輝 RBA BOE Skull Rider KTM '40.17.581 Dunlop ユーザー
23 岡崎静夏 Kohara Racing Team HONDA '41.23.989 Dunlop ユーザー
24 福嶋佑斗 Team Plus One HONDA '39.40.420 -1 lap Dunlop ユーザー